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何でも人のせいにするのは楽だけど・・・

往来庵の菊地克仁です。

世の中には何かあるたびに、
すぐにその原因を他人や社会に押し付ける
ことを言う人がいます。
「私は絶対悪くない」という姿勢です。

こうした方々が実はご自身に、
とても「大きな代償」を払っている
ということについて書いてみました。

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何か問題が起こると、
「これはアイツが悪い」「社会が悪い」
「環境が悪い」「上司がアホ」というように、
「(自分以外の)○○が悪いから・・・」
とよく文句を言う人がいます。

これは特定の人に限らず、
一部のマスコミ関係者の姿勢にも
よくあらわれているかもしれません。

これは「悪いのは他者であって、
自分は悪くない」という姿勢です。

特に組織の中にいると、
自己防衛のために、
こういったことをなりふり構わずに
周りの人にアピールする人を見かけます。

その言い分に周囲も納得すれば、
組織の中で本人は無罪放免になり、
誰からも非難されることがなくなります。

私は30年数年間の企業人生の中で、
こうしたことがとてもうまい人たちを
何人も見てきました。

こういった方々を見習おうとは
思いませんでしたが、
組織の中で
他者をかき分けて生き延びるためには、
ある程度必要なスキルなのかもしれない
と思っています。

こういった姿勢は、
テレビなどでもよく見ることができます。
自分は第三者的立場に立って
「(私は渦中にはいないが)○○が悪い
と思う。○○の責任だと思いますよ・・・」
といった具合に、
自分以外の何かを責める姿勢が
はっきりと読み取れるコメンテーターの
方々を目にすることがあります。

あなたもこういった姿勢は
すぐにイメージができると思います。

さて、
ここではその真反対の姿勢を貫き通すお話
をしたいと思います。

突然ですが、
次のような場面を想像してみてください。

急いでいるあなたは今、
横断歩道の前で、
なかなか変わらない信号をイライラしながら
待っています。

青になったのでスッと出ました。
すると、
右から信号を無視した子供の自転車が
突っ込んできました。

ぶつかって倒れたあなたは
足首をくじいてしまいました。

幸運なことに、
たまたまその場面を、
近くでお巡りさんが見てくれていました。

あなたはお巡りさんに、

「私は青信号になったので横断歩道を渡り
出したら、
あの子が信号を無視して突っ込んできた
んだ!原因は0対10であの子が悪い!」

とその子を指さしながら告げました。

お巡りさんは、
「なるほど、今、
私も見ていたので状況はよくわかります。」
と言ってくれました。

次にお巡りさんが、
こんなことを話し出しました。

「痛い思いをしていて大変恐縮ですが、
今起きた事故の記憶を残したまま、
時間を逆戻しして、
先ほどの信号待ちをしている場面に
もう一度戻ってみましょう。
いいですか?
はい、今、信号が青に変わりましたよ。
さて、あなたはどうされますか?」

あなたは安全確認のためにチラッと
右を見ました。
先ほどの経験が活かされたのです。

それを見たお巡りさんが言いました。

「今、右をチラッと見て
安全確認をされましたよね。
この事故は、
あなたに原因があったとは言いません。

でも、ほんの一瞬ですが、
この事故を防げる立場にあなたもいた、
ということはわかりますか?」

さらに続けてこう言いました。

「これが子供の自転車ではなく、
もしも音の静かな電気自動車だったら、
この程度の怪我では済まなかったかも
しれませんね。

今後のことを考えると、
あの子のお陰でいい経験をさせてもらった、
という考え方もありますよね。」

「なるほど~、そう言われれば、
そう言えないこともないなぁ・・・」と
あなたは思うかもしれません。

最初、感情まかせに叫んでしまった
「原因は0対10だ。私は絶対に悪くない!」
とは言い切れないかもしれない、
と考え出すのです。

こうした考え方は、
人のせいにして自分を守ろうとする姿勢と
正反対のものです。

ですが極端に、
「それは自分のせいだった」などと
むやみやたらと「自分を責めろ」とか
「反省しろ」と言っているのでもありません。

「自分にも少なからず原因があったかも
しれない」という姿勢でものごとを
とらえる人。

「あくまで他者のせいで自分は悪くない」
と考える人。

その身に起きたことがらから、
多くの学びのチャンスを得るのは
どちら側の姿勢の人か、
あなたにはすぐにわかると思います。

そこには人生の大きな分かれ道があります。

私はこうした日常の些細な考え方の差が、
将来、
その人がどのようは豊かさを育んでいくのか、
大きな分かれ道になっていくのではないかと
思っています。

これは相手を思いやるとか、
相手の立場を考える、
逆に全部私のせいだと考えて自分を責める、
ということではなく、

「自分にも何らかの原因が
あったかもしれない。
あったとしたら何だろう?」

と考えてみるだけのことです。
「私のせい?」と
自分を責める必要はまったくありません。

あるいは、
先ほどのお巡りさんが指摘してくれたように、

「記憶を残したまま
時間をそのことが起こる前に戻すことが
できたとしたら、
自分はまた同じことをするだろうか?
それとも何か違う行動をするだろうか?」

と考えてみることです。

その差が、
あなたの未来に向けた何らかの学びに
つながっている筈です。

ただ、
実際の組織活動の中で
何か問題が起きたときに
「これは私にも原因があった」などと
発言すれば、
これ幸いとあなたがすべての責任を
負わされてしまう危険性があります。

そうなると、
あなたの上司や部下、
関係者にも迷惑がかかります。
(それなりの責任ある方の場合は別ですが)

ここでお伝えした考え方は、
ご自身の中にある「意識レベル」で
とどめておいていただければいいと思います。

でも、
この様な考え方で人生を歩めば、
あるときは貧乏くじを引くようなことが
あったとしても、
やがて必ずあなたの人生には
素敵なご褒美がやってくると思います。

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往来庵では、
話す「言葉」で「見方・考え方」を変えて、
ご自身の中にある潜在能力を引き出して、
自分を望む姿に変えていくお手伝いを
しています。

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