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メールマガジン バックナンバー

ぬるま湯に浸かるのはいい気持ちだけど・・・

いつもメールマガジンをお読みいただき、
どうもありがとうございます。

㈱往来庵の菊地克仁です。
潜在能力ナビゲーターをしています。

さて、コロナ禍の影響で、
世の中が多様な変革を起こしている中でも、
新たな改革を嫌い、
従来の方法に固執しようとしている方々が
結構いるようです。

先日お会いした方のお話から感じたことを
ここでは取り上げることにしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先日、
ある銀行のOBの方にお会いしました。

現在、
彼は銀行を退職しその銀行の関連会社に
勤めています。

コロナウィルスの経験から、
世の中がどんどん在宅勤務やテレビ電話
によるネット通信に替わり、
今後、
新しいビジネスの形が生まれてくるだろう、
という話題になりました。

そのとき、
彼は次のようなことを話してきました。

「世の中は確かにそういう流れかも
しれませんが、
我々は大切な個人情報を扱っているので、
そう簡単に変わることはないんですよ。」

それは、
自分たちは特別な個人情報を扱っているので、
世の中の流れや動向とは全然違う世界に
いるんだよ、
と言いたげな発言でした。

私も一時期、銀行で働いたこともあるので、
業界にはこういった考え方をする人が
いることはすぐに理解できました。

私は彼に次のような質問をしました。

「確かに他の企業に比べて
多くの個人情報を扱っているからと言って、
5年先も今と同じ労働環境だと思う?」

「世の中がどんどん在宅勤務やテレビ会議に
なっていっても、
従来通り自分たちだけは別だという状態が、
これからも本当に継続していけると思う?」

彼は、
自分がそういった改革を担う人になるという
意識もなく、
さらにそういった改革にも
まったく興味はないようでした。

やがて近い将来、
彼とは発想が全然違う誰かが、
新しいシステムを使って彼らの組織を
改革していくのでしょう。

ここで簡単な例え話をしたいと思います。

ここにあなたが得ようとしている「目標」
があるとします。

でもその周りには、
そこに向かう行動を阻止する様々な問題や
課題がたくさんあるとしましょう。

こういった状況の中で、
そこには次の2つの考え方があります。

1.「これだけ問題や課題があったら目標
  達成は無理だ。」と言って、
  できない理由をたくさん集め、
  現状が変わらないことを正当化する。

2.「どうやったらこの目標を達成できる
  のか?」と常に新しい視点で現状の
  流れを改革し改善していこうとする。

先ほどの彼は、
前者の発想に軸足のある典型的な考え方です。

できない理由、
しなくてもいい理由、
むしろ変えない方がいいという理由を
真っ先に探し出して、
何も変わらないことを正当化しようとする
姿勢です。

自分の頭の良さを、
一生懸命になってこういったことに
費やしている人はたくさんいます。

「だから、これはしょうがないんですよ。
思いつきで新しいことやると
碌なことありませんよ」

という姿勢です。

いつまで経っても、
従来から続いている現状を維持していこう
とする発想です。

まさに変化を好まず既得権益に固執する
考え方ですが、
これは心理学で「恒常性維持機能」と
呼ばれるものです。

やがて後者のような発想をもった人が
あらわれて、
新たな改革を行い、
ビジネス環境をより良いものに変革していく
ことでしょう。

この2つの発想にもとづく生き方の
どちらの発想でも自由に選ぶことができます。

ここで大切なことは・・・
自分がどちらの道を選ぼうとしているのか、
ということを、
その場でキチンと理解しているかどうか
ということです。

つまり今、
自分がその分岐点に立っている、
ということをちゃんと知っているかどうか、
ということです。

多くの場合、
「以前からそうだったから・・・」
「みんなもそうだし・・・」
といった理由だけで、
その方向性を決めていく傾向が強いようです。

あるいは今までに
「自分でいいと思って行動すると、
後々、碌なことが起きない」
という苦い経験を
積み重ねてきているのかもしれません。

こういった思考が身に付いてしまっていると、
そういった姿勢に、
自分ではまったく気がつかなくなる、
ということが最も恐ろしいことなのです。

意識すらせずに当たり前のようにしている
ことは、
自分では気がつきにくいものです。

無意識に身に沁み込んでしまった信じ込みを、
一度洗い直してみることは、
価値あることかもしれませんね。

最後までお読みいただき、
どうもありがとうございました。

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