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「私がここにいる」という奇跡

いつも私のメルマガをお読みいただき、
どうもありがとうございます。

往来庵の菊地克仁です。


先日、
知り合いと家系図の話題になりました。


「ご先祖様を遡ることさえできれば、
理論的には誰でも家系図が作れるね」
という話題になりました。


と同時に、
ちょっとした気づきがありました。


誰でも、
父と母(合計2人)の間に生まれます。
ここでは正式な婚姻関係かどうかは、
関係ありません。


単純に「♂と♀の間に子ができる」
という話です。



その父親と母親も、
それぞれの父親と母親(双方で4人)の間に、
生まれました。


つまり、
少なくとも一人の人間として、
この世に生を受けるためには、
父親と母親の2人と、
その双方の両親(各祖父母4人)が、
生前に巡り合っていなければ、
この人は生まれていないことになります。


少なくとも彼ら6人がいなければ、
この世に生まれ出ることはなかった
ということです。


さらに、
各祖父母の両親(曾祖父母8人)が
いなければ、
祖父母も両親も自分も存在していません。


この時点で、
総祖父母の世代から考えると、
男女14人がいたことによって、
今の自分がいることがわかります。



このように、
人数を足し上げて計算していくと、
倍々で増えていきます。


自分を0世代、
両親を1世代前として、
10世代前の人数を計算すると、
2×2×2×2×2×2×2×2×2×2
となり1,024人になります。


その時代から自分に至るまでの
各世代毎の人数を合計すると、

2,046人

となります。


さらに計算を重ねて、
20世代前まで遡ると、

2,097,150人


30世代前まで遡ると、

2,147,483,646人

となります。



何と今の一人がこの世に生まれるためには、
少なくとも30世代前に遡ると、
今に至る時間の中で、
合計で21億人以上が必要だった、
ということになります。


こうした歴史に育まれた膨大な人垣の上に、
一人の人間が生を受けて、
今ここにいるということになります。


この歴史の中のたった一人でも、
そのときその場にいなかったら、
あるいは、
その二人が巡り合っていなかったら、
今いる一人の人間も、
この世に存在していません。


これはあなたも私も同じです。



時代を遡って考えてみると、
少し乱暴な計算になりますが、
平均25歳で子孫が承継されたとして、
30世代を過ごす時間を考えると、

25年×30世代=約750年間の出来事

です。


今から750年前は西暦1270年代、
日本では鎌倉時代です。


これまでの750年間の中で、
順を追って血縁としてつながった
21億人もの人間が、
今いる一人に、
命をつないできたと言えます。


実質的に一夫多妻制のような状況や、
違う相手との間に子孫を残した人、
などを入れると、
正確には計算結果は異なってきますが、
ここではあくまで、
男女2人の間に子ができた場合を計算
したものです。


ものすごい人数の上に、

今の「あなた」も「私」もいる

ということがわかります。


この関係は、
将来に向けても同じ繰り返しになります。


あなたがその中の一人として、

この「人垣」の続きを受けついでいく

のです。


少し冷たい表現になりますが、
子孫を持たない人は、
精神的・思想的な面は別にして、
物理的・肉体的な面では、

この将来の人垣には含まれません。


このように人垣の壮大さを考えると、
「ここにあなたがいる」ということ自体、
そのバックには、
どれだけ多くの方々のお陰だったのか、
その数は膨大なものになります。


まさに、
「お陰様で…」という言葉通りです。

とても壮大で不思議な人間の因果関係
を感じさせます。


この中の、
いつの時代かの二人の出会いが、
少しでもズレていたら、
今の私たちは、
今の姿で、
この世に存在していなかったのです。


・・・と考えると、
ここにこうしているだけで、

「奇跡」ですね!


たわいもない話かもしれませんが、
誇大妄想のような、
でも計算してみると、
天地創造の自然の偉大さに触れたような…
そんな不思議な世界を感じるキッカケに
なります。


私たちは、
「ご先祖様をお参りして両手を合わせる」
などと慣用句のように言いますが、


そこには、
もっともっと深い意味がありそうですね。


今回も最後までお読みいただき、
どうもありがとうございました。

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