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メールマガジン バックナンバー
「2つのインセンティブ」vs「2つのモチベーション」
往来庵の菊地克仁です。
いつも私のメルマガをお読みいただき、
どうもありがとうございます。
あなたが、
「仕事で一番大切にしていることは何ですか?」
と尋ねられたとき、
どんなことを考えますか?
「お金を稼ぐこと(儲けること)」
「今の生活を安定させること」
「部下や上司との人間関係」
「仕事をしないと飯が食えない」
「車・家のローンの残債の返済」
「家族や子供の将来」
「子供の教育費確保」
「ライフワークとしての価値を磨く」
「老後の資金づくり」
というように、
「仕事で大切にしていること」
「仕事に求めていること」は、
個々人でそれぞれたくさんあると思います。
今回はこうした視点も含め、
仕事をする上で大切な
「原動力」
となる部分について、
触れることにしました。
こうした原動力を生む要因は、
大きく分けて2つあると考えています。
ひとつは「外部」から与えられるものです。
「インセンティブ」と呼ばれます。
もうひとつは「内部」から湧き上がるものです。
「モチベーション」と呼ばれます。
この外部から与えられる「インセンティブ」
には次の2種類があります。
① 痛みを味わいたくないので、
与えられる苦痛や罰を避ける目的で
行動を促すもの。
② 与えらえたものを獲得することで、
快感や満足感を得るために、
行動を促すものです。
同様に内部から湧き上がる「モチベーション」
にも2種類あります。
① 「利己」のためにするもの。
② 「利他」のためにするもの。
ここでそれぞれについて簡単に触れます。
1つ目の「インセンティブ」①
は「アメとムチ」のムチの部分です。
面倒な問題や苦痛を味わう可能性を
「少しでも避けたい」という目的で
行動を促がす方法です。
一般的には「罰則」とか「罰金」、
「負債」「破産」などが当てはまります。
組織で言えば「叱責」「減俸」「左遷」
「懲戒」「免職」などがこれに当たる
でしょう。
2つ目の「インセンティブ」②
はアメの部分です。
一般的には、
周りからの「賞賛」や、
「高い評価」、「信頼」の獲得、
「地位の確保」といったところでしょう。
組織で言えば、
雇用条件や環境の改善、
高い報酬の獲得、
地位の昇格などです。
インセンティブは①②とも基本的に、
「外部」から本人に与えられるものです。
「アメとムチ」を上手に使い分けて人を動かす、
などと言うときに、
よく使われる考え方です。
一方でモチベーションは、
自分の「内部」から湧き上がるものです。
1つ目の「モチベーション」①
は「利己」を満たすことが目的で、
行動するエネルギーを生むことです。
極端な例になると、
「自分さえ良ければいい」という姿勢です。
「他のこと」はもともと眼中にありません。
他への迷惑なんかも全然関心がありません。
一目で、
「そういう姿勢の人だな」とわかる人も、
最近は残念ながら増えたような気もします。
2つ目の「モチベーション」②
は「利他」の精神を行動に移することで、
「自分の生きがい」を見つける考え方です。
「ライフワーク」という言葉で、
呼ばれることもあるようです。
ご生前の稲盛和夫氏が、
多くの書物でもご主張されていることです。
稲盛氏が大きな決断をする際には、
「動機善なりや、私心無なかりしか?」
といつも自問自答していた、
ということはあまりにも有名です。
ここであなたは、
以下のことに気がつくと思います。
それは、
インセンティブとは、
「上位者が下位者に与える条件」
あるいは、
「組織が思い通りに人を動かすために
与える条件」だということです。
インセンティブを与えられる立場になれば、
エサを撒いてもらう池の鯉と同じで、
「与えてもらって満足するもの」
になります。
早くおなか一杯になった者の勝ちです。
それを「新たな目標」ととらえ、
その与えられた意に沿って、
行動を始める人もいるでしょう。
みんなの前で芸をしたワンちゃんが、
尾っぽを振ってご褒美のおやつをもらうのと
同じようなものかもしれません。
慣れてくればごく当たり前になります。
一方で、
モチベーションは、
外部から与えられるものではなく、
(ここで触れた二種類があるとは言え)
どちらも
「自分の内部から湧き上がるもの」
です。
あなたのこれからの人生を考えたとき、
ここに挙げた「4つのアプローチ」のうち、
ご自身の中で、
「どれを一番大切にして、実践したい!」
と思いますか?
・・・ということが大切だと感じます。
ここから先は、
個々人それぞれの考え方があると思います。
「今はまだ子供も小さいし・・・」、
「今職を失うわけにはいかないし・・・」
「まずは住宅ローンを返さないと・・・」
などと、
それぞれの事情や状況もあると思います。
ただここで私がお伝えしたいことは、
これからもあなたの行動を促す要因が、
「少なくとも4つある」
ということを、
常に念頭に置いおいていただきたい、
ということです。
そしてそのつど、
「今の自分は、どこに軸足を置いているか?」
と考えて欲しいのです。
そのときの状況に応じて、
その後の立ち位置は、
いくら変えてもいいものです。
あなたのこれからの人生で、
どのポイントに軸足を置くのかは、
これからも、
あなたの自由です。
・・・ですが、
この姿勢が「あなたの生き方」を決める
「非常に大切な要素になる」
ということは明らかでしょう。
今回のテーマは、
メルマガで簡単にお伝えする内容としては、
少し重くなりすぎました。
誤解なく、
私の真意をきちんとお伝えすることが
できたかどうか不安です。
私にもっと優れた表現力があれば、
限られた中で、
もっとわかりやすくご説明できたように
思います。
またしても、
軽く2千字を超えてしまいました。
今回も、
最後まで私のメルマガをお読みいただき、
どうもありがとうございました。
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