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88.言葉も『きっとある』
さて大晦日ですね。
今年の紅白歌合戦は
大トリがMISIAさんで
白組のトリが福山雅治さんだそうです。
ミーシャとマシャ、2人とも
長崎出身の大スターではないですか!
まぁ、紅白ではしゃぐのは
我ながらミーハーすぎるかなとは思いますが
御両人とも才能に溢れていて素敵ですよね。
長崎県人としては嬉しくなってしまいます。
紅白なんて見なくなって久しいですし
一般的にも昔みたいな価値は無いでしょうけど。
テレビ捨てろ捨てろ言っているわりには
イエローモンキーが出て「JAM」を唄った年は
録画してもらって見ちゃいましたけどね。
【対馬の思い出】
MISIAさんのWikipediaのページには
「来歴」として以下のような記載があります。
「幼少期を長崎県の対馬で過ごす。
家族全員が医者という家系で、医者である父の
“離島に新しい医療を届けたい”という思いを受けて
家族で移住し、自然豊かな環境でのびのびと育てられた。
そこで教会のゴスペルに触れ、幼い頃から音楽に親しんでいた」
わたくしが勤務していた対馬の病院の
元院長の娘さんでした。
赴任した頃には御家族は
島を去られた後ではありましたが
パワフルな院長夫婦(お母様は小児科医)
だったという話は常々聞いていました。
MISIAさんは歌が上手な
礼儀正しい可愛らしいお嬢さんだった、
ということも。
「自然豊かな環境で
のびのびと育てられた」
というポイントは
大きいのではないかな。
対馬は神社が沢山ある島で
五島列島は教会が多いので
対馬に教会なんてあったかな?
という印象なのですけど。
2年前に制作された
福山雅治さん出演の
長崎ブルーアイランズプロジェクト
の動画「対馬篇」では
冒頭に「和多都美(わたづみ)神社」が出てきます。
わたくしの講演でも紹介することも多い場所で
神話の「海幸山幸」の舞台になったと
伝えられている神社です。
https://www.youtube.com/watch?v=EnbhekZgqQw
(福山雅治 『もっと長崎の島々に、なる!対馬 篇』)
【島に居た意味】
自分自身は、対馬や五島で
十数年にわたって
医者をやっていた意味が
きっとあると身に沁みています。
島に行くことになった理由は
MISIAさんのお父様のように
立派なものではありませんでしたが
それなりにお役には立てた
と思っていますし
島に行かなければ
おそらく
今のようなクリニックを
やっていなかったでしょう。
中学校の時の担任の先生に
「金が無くても入れる
医学部があるから希望を持て」
と教えてもらったおかげで
自治医大という学校に入って
義務というかたちで
島に行くことになったからこそ
気付いたことが沢山ありますから
もし実家が金持ちで
普通の大学に入り
普通の病院で働いていたら
コロナ怖いよー!
ワクチン射てよー!
って医者をやっていたのでしょう。
最後まで「内なるドクター」なんて
言葉は覚えないままに一生を
終えていたのかもしれません。
【人生を輝かす言葉もきっとある】
そう考えると
貧乏なのも
悪いことばかりでは
ないですよね。
お金が無くて困っている人とか
絶望の淵に立たされている人に
現物支給で何かをする
というわけではなくても
希望の光を見せてあげられるような
言葉や行動っていうのは
きっとありますから
そのようなことに
心を配れる人間でありますように。