自然派ドクター 髙野弘之

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231.『砂の塔』

数日前にネットの動画を聴き流していると
サルトウ・サルトウ言っていたので
うちらのことかな?って思ったのですが
イエローモンキーファンは「サル党」ではなく
「BELIEVER.」と呼ばれます。

【サル痘という病気】

文字でニュースをチェックしてみると
サル痘(Monkeypox)のことでした。

欧米でサル痘の患者が相次いで報告されているらしい。
直近のニュースでは、12ヵ国に拡大して80人の感染が
確認されているとのこと。

サル痘…学生時代に聞いた記憶だけはありますが
天然痘と同様に現代の日本人には関係のない病気と
認識したので、詳しい知識は全くありません。

ネットで検索してみると
国立感染症研究所のHPに
解説がありました。
今回のことをうけて
一昨日更新されたばかりです。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox-intro.html
(サル痘とはー国立感染症研究所)

「サル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患である。
感染症法では4類感染症に位置付けられている。
主にアフリカ中央部から西部にかけて発生しており、
自然宿主はアフリカに生息するげっ歯類が疑われているが、
現時点では不明である。稀に流行地外でも、流行地からの
渡航者等に発生した事例がある。症状は発熱と発疹を主体とし、
多くは2−4週間で自然に回復するが、
小児等で重症化、死亡した症例の報告もある。」

あとの細かいところは御興味があれば
読んでみていただければ、と思いますが
「多くの場合2-4週間で自然に回復」し
「ヒトからヒトへの感染は“まれ”」で
「致死率は低い」という点から
過度に怯える必要はありません。
「過去にアフリカで死亡した子供も居る」
という情報は怯える理由にはなりません。

【水痘からの帯状疱疹】

日本でもお馴染みの
“みずぼうそう”は
正式名称が“水痘(すいとう)”で
英語ではWaterpoxではなく
一般的にChickenpoxと呼ばれます。
(医学的な名称はVarisellaです。)

トリかサルかの違いくらいなので
水痘と同じように捉えてもいいのではないかと。

水痘に罹った後には必ずウイルスが
背骨の横にある神経節に潜伏するのですが
そのウイルスが再活性化した際に起こるのが
帯状疱疹です。
現在世界中で流行中の病気です。

予防接種を射って免疫力が落ちたためか
あるいは射った人からの影響で再活性化して
出ている人もいるのだろうと推測しますが
帯状疱疹に限らず謎の皮膚症状が
出ている人も多いのです。

今回のサル痘も、もしかしたら
それに類するのでは?
ファイザーが公開させられた文書の中にあった
ワクチン接種による副作用
自己免疫性水疱症や天疱瘡性皮膚炎
のようなものの可能性はありそうです。

しかしですね、帯状疱疹のブツブツを
サル痘ってことにしているのではないか?
という憶測で提示されている写真は
明らかに帯状疱疹ではなさそうですよ。

【上に行くほど傾いた塔】

今回の話題で「サル塔」と誤変換で
ずっと書いてある文章があったのを見て
TOWER RECORDでイエローモンキーフェアを
やっていた時に「タワモン」って呼んでたけど
それだなと思いました笑
そして今日のタイトルにしました。

2016年に放送されたドラマ
「砂の塔~知りすぎた隣人~」の主題歌を
イエローモンキーが歌っていたので視聴していたのですが
セレブたちが生活するタワマンで繰り広げられる
ドロドロ(差別・マウンティング・いじめなど)が
怖すぎて震えながら見ていたのを思い出します。
主演の菅野美穂さんの役名が高野さんだし笑

https://www.youtube.com/watch?v=HvF8pReDVJY
(【LIVE】砂の塔 -Kyocera Dome Osaka, 2020.2.11-)

「探しても 探しても 目の前は砂嵐
積み上げた 喜びも すぐに埋もれた
幸せも 裏切りも いつもそばにあるよ
上に行くほど 傾いた塔 安定はしない」

一昨年の2月に大阪で行われたライブ映像です。
コロナ騒動が始まった後ですが
ギリギリこれまで通りのライブが
手放しで出来ていた時期です。

これのちょっと後に
椎名林檎さんがライブをやって
バッシングされていましたから。

【感染症による差別】

そしてYouTubeで「砂の塔」を
検索していると下記の動画が出てきます。

https://www.youtube.com/watch?v=QX4DZ_4VOvY
(砂の器(1974)/松竹株式会社)

映画が始まる前のタイトルと音楽の部分だけですが
そこに付いているコメントを見ると
出色の映画であることは分かると思います。
アマゾンプライムで¥400出せば見られますが
48年前の映画ですし、合う合わないは分かれるはず
なので是非見てくださいとまでは言いません。
ただ、わたくしは昨年初めて鑑賞して号泣しました。

ここからは映画の内容のネタバレになるので
これから見てみようと思っている人は
鑑賞後に読んでください。

先に告知を入れておきますね。

~~~~以下告知~~~~

5月29日(日)10:30
埼玉県桶川市で定期的に開催
していただいている髙野塾の
2022初夏が開催されます
「子供の症状の見極め方」を
テーマにお話させて頂きます
お近くの方時間ありましたら
お会いできると嬉しいです!

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~~~~告知終了~~~~

美しい映像と音楽で描かれる
切なく、美しく、やりきれない宿命。
らい病(ハンセン病)に罹患してしまったため
いわれなき差別や迫害を受け、住処を追われ
流浪の旅に出るしかなくなってしまった親子。
その来歴が、名声を得た後の息子と
その親子のことを真摯に助けようとした警察官の
運命を狂わせる。

感染力の弱い病気を過度に恐れ
感染者を無用に異常に差別し
人生を奪ったり台無しにしたり
といった歴史は反省すべきだと
医学部で習った記憶がありますが
現状を見ていたら何一つ反省もしていないし
その時代から成長もしていない。

ウイルス怖いあまりに
やってきてしまったことを
現代の関係者もさっさと
反省すべき時期になったのではないでしょうか。

早く止めないと本当に
将来に取り返しが付かない
禍根を残しかねないのだから。

まだまだ難しいことも多い世の中ですが
わたくしはわたくしを信じて
やれることをやっていきます。

皆様も潮目を変えるために
できる行動をしてくださいね。

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