自然派ドクター 髙野弘之

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156.震える『指先』で何を書いた

3月も中旬に差し掛かりますが
まだまだ寒い日もありますよね。
今日は昼間そこそこ暖かかったので
油断して夜中に軽装で外に出たら
寒くて震えて指先がこごえました。

ダウンタウンの松っちゃんも言ってましたよ。
「3月なのに寒いねー、ってアホか!
3月は毎年寒いでしょ!!
なんで忘れるの?!!!」

【パルスオキシメーターの仕組み】

昨日のメルマガで取り上げた
パルスオキシメーターの件、
この装置を考えた人って
天才だなと思います。

血液中の酸素飽和度って
とっても大切な指標なのですが
本来ならば動脈から採血して
測定器にかけないといけないところを
指先に洗濯バサミを着けるだけで
瞬時に血中の酸素濃度が分かるんだから。

どういう仕掛けで測っているかというと
プローブ(洗濯バサミ状のもの)の
発光部から赤色光と赤外光を放出し
それらの光のうち指先を
透過したものと反射したものを
受光部(センサー)で測定する仕組みです。

血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により
赤色光と赤外光の吸光度が異なる(赤さが違う)ので
センサーで透過光や反射光を測定することにより
酸素飽和度を測定することができます。
放出された光のうち動脈血を透過したものと
静脈血を透過したものの区別は
拍動のある部分が動脈血であることを利用しています。

ねっ、天才でしょ笑

【装置の弱点】

パルスオキシメーターは
動脈の拍動を検知して測定するので
心臓が止まっている人の
酸素飽和度は測れません。

心臓が動いていても
寒くて指先が冷たい時や
なんらかの理由で血流が悪いと
うまく測定できないことがあります。

プローブがうまく装着できていないと
測定値が低く出ることもあります。

【うまく使うと良いかも】

パルスオキシメーターで測ると
健康な人は98〜100%になることが多いですが
正常範囲(基準値)は96%以上とされています。

マスクを着けないで測った酸素飽和度が
99%だったのに
装着後に95%まで下がったら
マスク着用を断る立派な理由になります。
しかし、マスクを外すのに
本来そんな理由なんて
必要ないはずなのです。
(昨日のメルマガでも
ほぼ同じこと書きましたが)

医者の診断書があれば
マスクをしなくていい
みたいなことを言う
現代医学教・マスク真理教の
皆さんのおかげで
うちのクリニックは大繁盛です。

理不尽な要求に
指先を震わせながら
今日も何枚も診断書を作成しました。

お困りの状況がありましたら
ぜひ御相談ください。

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