自然派ドクター 髙野弘之

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155.キラめく『赤い血』は何を見た

マスクを着けていると
息苦しくなるのは
自然の摂理かと。

必要もないのに着け続けていると
不自然すぎて心まで苦しくなりますよね。

平気そうな人も
大勢いらっしゃいますけど。

【呼吸と血】

学研キッズネットの
科学なぜなぜ110番というコーナーの中に
「どうして血は赤いの」という質問があり
その回答が以下のようなものです。

〜〜〜〜以下引用〜〜〜〜

人間は呼吸をして生きています。
吸いこんだ空気は、肺に入り
そこで酸素だけ取り出され
体の中に入っていきます。
人間が生きていくためには
空気の中の酸素がとても大切です。
そして、この酸素を体内に運ぶのが
血液の仕事です。
血液は体の中を流れる川のようなもので
体のすみずみまでいきわたっています。
しかしこの血液すべてが
赤いわけではありません。
この中で赤い色をしているのは
赤血球とよばれるもので
その中に含まれているヘモグロビンが
赤いからなのです。
ヘモグロビンは鉄でできていて
赤い色をしています。
そしてこのヘモグロビンが
血液の仕事である、酸素を体中に運ぶ
という役割をはたしているのです。
かんたんにいうと、血が赤いのは
その中にあるヘモグロビンが赤いから
ということになります。

おうちの方へ
ヘモグロビンは、グロビンというタンパク質に
ヘムという色素が結合してできています。
厳密にいうと赤いのはこのヘムなのです。
この赤さの元は、ヘムの中の鉄原子だと
考えられています。

〜〜〜〜引用終了〜〜〜〜

もうちょっと正確に言うと
酸素とくっついたヘモグロビン
が赤い、ということであり
血が赤いのは
ちゃんとした呼吸をするから
と言えるかもしれません。

【酸素飽和度】

ヘモグロビンに酸素がどれくらい
くっついているか、というのが
サチュレーション(SpO2)とか
酸素飽和度と呼ばれる指標で
医療現場では「第5のバイタルサイン」
と称されるほど重要なものです。
(基本の4つは脈拍・血圧・体温・呼吸)

血液中の酸素飽和度は
パルスオキシメーターという機械で測れます。
指先に大きな洗濯バサミみたいなのを装着して
動脈血中のヘモグロビンが酸素と結合している
比率を測定するものです。
健康な人は98〜100%の数値が出るはずです。

ちなみに、厚労省の研究班が策定した
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」
によると、新型コロナウイルス感染症患者の
血中酸素飽和度が「96%以上」は軽症
「93%超〜96%未満」は中等症Ⅰ(呼吸不全なし)
「93%以下」は中等症Ⅱ(呼吸不全あり)と評価されます。

【ウイルス怖い教のアイテム】

ウイルス怖い教の界隈では
「新型コロナに感染すると
無症状や軽症であっても
突然に肺炎が進行し
重症化する傾向があり
処置が遅れて死に至る例も
報告されているので
このような重症化の兆しを
いち早く察知するために
いつでも血液中の酸素濃度を
測れるようにしておくとよい」
ということで、健康なのに
パルスオキシメーターを
購入する人もいるようです。

マイパルスオキシメーターを持っておいて
ちょいちょい測るのは
べつに構わないと思いますが
むやみに健康人が購入すると
本当に必要な人が買えなくなったりする
ということもあるようですよ。

【マスク不要派の切り札】

マスクを着けて苦しくなる人は
装着した後ほんの数分間で
酸素飽和度が下がることも多い。

そういったことは
あまりマスクを着けられない
医学的な理由になります。

したくない人がマスクを外すのに
本来そんな理由なんて必要ないはずですけど
医学的根拠が好きな人に対しては
そういった切り札を
使ってもよいのではないでしょうか。

わざわざパルスオキシメーターを
買う必要はありません。
うちで相談に乗ります。

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