集中力という言葉があります。
物事が上手くいけば集中力があり、上手くいかなければ集中力がないと言ったりします。
指導者や関係者は、「集中力を付けよう」というが、まず、集中力とはどんなことなのでしょうか。
集中力は、自分の持っている力を、一点に集めることのように思いがちです。
つまり、人の話を、脇目をふらずに、一生懸命に聴くとか、周りを気にしないで仕事を黙々とする。
こんな感じで思っていました。
しかし、最近は、考え方が変わってきました。
集中力とは、「相手を自分に注目させる力」ではないだろうかと。

具体的にいうと、生徒の前で授業をしている先生がいます。
もちろん、それを聴いている生徒がいます。
このとき、話をしている先生は、気になる生徒が二つに分かれます。
一つは、別のことをしているように見える生徒、もう一つは、自分の話を頷きながら、聴いている生徒です。
この生徒こそ、集中力のある生徒です。
つまり、話し手を自分に注目させる力のことを、集中力というのではないだろうか。
逆に言えば、聞き手を集中させることができないのは、話し手に集中させる力が付いていないということでもあるような気がします。

それでは、一人で勉強したり、仕事をしている人の集中力は、どのように考えたらいいのでしょうか。
それは、周りが、声をかけられないような雰囲気（オーラ）を作っていることでもあります。
一生懸命に、仕事をしている人には、声をかけにくですよね。
それは、仕事や勉強に集中しているからです。
イチローや大谷選手のバッターボックスを見たことがある人も多いと思います。
一流と呼ばれ選手の集中力は、誰が見ても感じることができます。
だから、ピッチャーも集中して、素晴らしい勝負を演じてくれのです。
そのことに、私たちは感動するのだと思います。

集中力を付けるために必要な力は、健康力や体力です。
これを身に付けるためには、運動ばかりでは、付きません。
バランスのとれた食事や基本的な生活習慣も大事です。
精神力を鍛えるという人もいます。
間違いではありません。
しかし、精神力を鍛えるのも、健康な身体で体力が必要です。
身体の調子を整えることができてば、どんなことにも集中することはできるはずです。