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58【すーさんの学校】浦島太郎は玉手箱を開けて何を思った?
「むかし むかし浦島は 助けた亀につれられて・・・」って、童謡があります。たぶん誰でも知っている浦島太郎です。この浦島太郎は何が言いたかったのか。
『営業という生き方』を書いている著者、中村信仁さんは、この話の中で、優しさや、弱い者いじめはいけないこと、善い行いをすると必ずご褒美があるかのごとく感じ、少なくともその教えは間違っていないと言っています。
そして、人としてのあるべき姿を教えることは大切なことであるともいっています。
しかし、大人になって、別の角度からみると、人生の教訓とすることもできるといい、浦島太郎の犯した二つの失敗についても述べていて、これが興味深い内容です。
(1)過大な過剰な接待を受けてしまったこと。
(2)接待に溺れてしまったこと。
善い行いにご褒美があって当たり前だなんて思ってはいけないということです。
最高のご褒美とは「形」でなく、自分の心の栄養とすることで良しとしなければならないことだそうです。
これが習慣づくと当たり前になり、とんでもない目標に変わってしまいます。
「ご褒美をもらうために」になってしまい、人として大切なことを見失ってしまうからです。
浦島太郎がこの話の中で、失ったものがあります。
家族、友だち、仕事、そして、生きるはずの時代です。
もしも、ウミガメのお礼を勇気をもって、断っていたら・・・
人は、接待されたりご馳走されるとうれしいものです。
しかし、接待とは、する方よりもされる方が難しいのです。
落とし穴に、はまらないようにしておかないと、気がついたときには大切なものを失うことになります。
昔話は、素晴らしくロマンや感動を与えてくれます。
大人になって読む昔話や童話の本は、実に最高におもしろいものです。
私自身がこんな話を書けるのも、いろいろな考え方を身につけるようになってきたことと、たくさんの素晴らしい本や人で出会えることができるからです。
さいごに、浦島太郎の童謡をどうぞ・・・
文部省唱歌
原典:こどものうた(伴奏つき)中田義直編 野ばら社 (昭和49年6月10日 3版)
1、昔 昔 浦島は
助けた亀に連れられて
竜宮城へ来てみれば
絵にもかけない美しさ
2、乙姫様のご馳走に
鯛やひらめの舞踊
ただ珍しくおもしろく
月日のたつのも夢の中
3、遊びにあきて気がついて
お暇乞いもそこそこに
帰る途中の楽しみは
土産に貰った玉手箱
4、帰って見れば こはいかに
もといた家も村もなく
道に行きかう人々は
顔も知らない者ばかり
5、心細さにふたとれば
あけてくやしき玉手箱
中からぱっと白煙
たちまち太郎はおじいさん