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第67話 腸内環境を整える3つの方法
第67話 腸内環境を整える3つの方法
①「良い菌をとる」
②「菌を育てる」
③「菌の邪魔をしない」
それぞれざっくり解説すると
①「良い菌をとる」:プロバイオティクス(生きた乳酸菌を摂取すること)もしくは発酵食品を摂取する
②「菌を育てる」:プレバイオティクス(菌のエサを与えること。ちなみに死菌は他の善玉菌のエサになる。)
③「菌の邪魔をしない」:菌の邪魔をするデビル(悪魔)は化学物質と抗生物質と口腔内細菌だ。
口腔内の歯周病菌や虫歯菌が増えると、それらを飲み込むことによって腸管内で育成した”社員”(腸内細菌)がダメージを受けて”サボリーマン”(悪玉菌)が増え、便秘や腎不全など全身疾患へのリスクが高まる。抗菌薬に頼ることなくエリスリトールなどの糖アルコールを使って静菌的に口腔内細菌を制御したい。
良い菌を見つけるのは、運命の恋人に出会うくらいマッチングが難しい。
だから良い菌を見つける前にまずはあなたの腸に住んでいる菌を育てることに集中したい。
菌を育てるエサとなる栄養素は主に3つあり、
1.「水溶性食物繊維」
2.「難消化性オリゴ糖」
3.「レジスタントスターチ」
「人間の体」と「腸内細菌」の関係を会社で例えると、あなたは、株式会社「自分」という会社の”代表取締役社長”で、腸内細菌は”社員”という関係になる。優秀な社員(善玉菌)は食物繊維やオリゴ糖などの栄養素を”給料(エサ)”にして生きているので、しっかり”給料(エサ)”を与えることで、腸管内でしっかりと仕事をしてくれる。水溶性食物繊維はネバプルの法則があり、ネバネバしたりプルプルしたものに多い。例えば「オクラ」、「ワカメ」、「こんにゃく」など「ネバネバ、プルプル」しているものだ。ちなみに料理をする場合は、蒸し料理で調理することベター。「蒸す」という行為が、野菜の水溶性食物繊維を増加させることが最近の研究(Gaetan Kalala et al.2018)で明らかになっている。手軽に摂取したい場合は、野菜由来のオリゴ糖であるケストースが効果的であり、悪玉菌を増やさず、ビフィズス菌と酪酸菌ををガッツリ増やすことが多くの論文で証明されている。
【水溶性食物繊維の含まれる代表的な食材】
海藻類:わかめ、昆布、ひじき、もずく、めかぶ 、寒天
キノコ類:しめじ、まいたけ、しいたけ、なめこ、えのき
野菜類:ごぼう、オクラ、ほうれん草、春菊、にんじん、ブロッコリー、大根、サツマイモ、里いも、大豆、インゲン豆
フルーツ類:りんご、キウイ、みかん、マンゴー、プルーン、いちじく、キンカン 、桃、レモン
難消化性オリゴ糖の代表選手は「大豆製品」。しかも「固形物であるほど」たくさん含まれる。つまり「普通の大豆」、「きなこ 」、「おから」などにはオリゴ糖が豊富に含まれるが、豆乳にはあまり含まれていないから注意が必要だ。
さらに、腸内細菌が大豆イソフラボンから作り出す「エクオール」という成分は女性ホルモン(エストロゲン)にとてもよく似た働きをするスーパーイソフラボン。エクオールを作り出してくれる腸内細菌が美魔女菌(=エクオール産生菌)だ。
俺のルール
1)「腸管内は良い菌を増やし、口腔内は悪い菌を増やすな!」
2)CoCo壱に行っらた絶対ラッキョを頼め!(日本食品標準成分表で100gあたりの水溶性食物繊維の量は18.6gとダントツ)
3)ぬか漬け・納豆・味噌汁、キムチなどの発酵食品は毎日たべろ!
4)迷ったら“ネバネバプルプル”を食べろ!
5)抗生物質は腸内細菌も無差別に破壊しながら腸管内を進むから気をつけろ!
6)銀歯から溶け出した金属イオンを腸内の菌が食べることが最新の論文でわかってるぞ!
7)「玄米(酪酸産生菌の増殖を促す)」,「菜食」,「腹八分目」が腸を整えると知れ!
8)海藻とキノコをたっぷりとれ!
9)調理方法は「煮る」を優先せよ!
10)魚は毎日、肉は3日に1回
11)「白い炭水化物」から「茶色い炭水化物」へ(「茶色い炭水化物」は「白い炭水化物」よりも食物繊維やミネラルの栄養価が高く、さらに血糖値の上昇が緩やか)
具体的には、白砂糖の代わりにハチミツやてんさい糖を使用したり、パン→米粉や全粒粉ライ麦のパン、白米→玄米など
12)ダイエットしたかったらライスは冷やして食べろ!(炭水化物は冷ますとレジスタントスターチに変わる)
13)デザートはケーキより果物(特にキウイは水溶性食物繊維が豊富だから食べろ!)
14)迷ったら日本食が地中海食
(オリーブオイル多用、トマトを中心とした野菜、魚介類、肉は赤身、果物や柑橘類多め、赤ワインなど南イタリア料理で心臓血管障害や大腸がんが少ない)
アメリカ糖尿病学会は減量に2年間のオリーブを中心とする地中海型食生活が有効だとするステートメントを発表
文責
川野浩志(獣医学博士)
日本獣医皮膚科学会 認定医
藤田医科大学医学部 消化器内科学講座 客員講師
東京動物アレルギーセンター
九州動物アレルギーセンター
福岡動物アレルギーセンター
名古屋動物アレルギーセンター
あとがき
このメルマガのコンセプトは、「診察室では話しきれない情報を伝える」で、「ヒトとペットの健康に関わるイケてる研究論文を独断と偏見でピックアップしておじいちゃんでも理解できる言葉で噛み砕いてわかりやすく表現すること」にコミットします。情報量がかなり多くて1度読んだだけでは100%の理解は難しいと思います。仮に10%しか理解できなくても次に読んだり聞いたりした時に点と点が繋がって線になる時がいつか来るので心配しないで下さい。
特に腸内細菌と口腔内細菌と皮膚細菌にググッとフォーカスし、鋭くザクッとメスを入れます。特に免疫細胞の70-80%が配備されている腸管は脅威となる病原体との主戦場となる。動物病院でアレルギーのペットを毎日診断・治療して、課題はやはり「慢性炎症のコントロール」と「フリーラジカルの制御」だと考えています。
有効な菌を与え(プロバイオティクス)、その菌を育てる(プレバイオティクス)ことで腸壁に住む細菌のアンバランス(dysbiosis)を元に戻すと痒いという症状が結構改善していく動物たちを目の前でみて、やはりそのキープレイヤーとなるのは菌だと感じています。
口から入り胃を通過して腸管内を移動し、定住せず短期間だけ“宿泊”し、腸管の動きに合わせて移動しながら、その一瞬一瞬で任務を全うして勇敢に戦死するビフィズス菌や乳酸菌。
実際に決定打となり裏打ちする研究結果がはっきりとそれを証明している。特に脅威となる皮膚のブドウ球菌や口腔内のグラエ菌に対して殺菌という空爆で有用菌まで爆撃することのないように静菌制御して、一生懸命育てた菌の邪魔をしない世界を目指します。
そんな想いを高速道路サービスエリアに設置されて、「コーヒールンバ」の曲にのせてプチ贅沢なコーヒーが出来上がるまでの時間でも読めるくらいにギュッとコンパクトにまとめて発信します。この記事が誰かの目に留まり、アレルギーで痒がる世界中のワンちゃんと猫ちゃんへの恩送りとなりますように…
文責
川野浩志(獣医学博士)
日本獣医皮膚科学会 認定医
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