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第86話 [天国からの最後の手紙] 〜ペットロスとグリーフワーク〜

第86話 [天国からの最後の手紙] 〜ペットロスとグリーフワーク〜


さとし君(13歳)の唯一の親友は一緒に暮らしていた愛犬クロちゃんでした。そのクロちゃんはある日「星」になってしまったのです。その日を境にさとし君は心を塞いでしまい、登校拒否をするようになりました。さとし君は自分の部屋から一歩も出ることはありませんでした。ところが数日後から毎日必ずある場所に行くようになったのです。そのある場所とはクロちゃんがお世話になっていた動物病院でした。そこの動物病院の獣医さんや看護婦さんは忙しいにもかかわらずさとし君の話に耳を傾け、「寄り添う」ように接しました。それからさとし君は徐々に本来の自分を取り戻し立ち直っていったのです…
ヒトは強い絆で繋がっていたかけがえのない存在を失うと、悲しみである「悲嘆(GRIEF)」を感じ、心理的に大きな変化が起こります。そこで必要になってくる心理的プロセスが「グリーフワーク」。

つまり「グリーフワーク」とは「家族やペットなど大切な存在の死別に直面し、胸が切り裂かれるような深い悲しみに陥った人が立ち直るまでに努力して行う心の作業」

愛する存在を喪失したショックによって無気力状態となり、冷静に状況を受け止めることができなくなります。場合によっては自分の価値観を失い“うつ状態”に陥ることもあります。これらの悲嘆の反応は「異常」と認識されがちですがが、このような感情の変化は正常であり、個体差はあるにせよ誰もが何らかの形で「グリーフワーク」のプロセスを踏みます。

さとし君にとって動物病院での時間はまさに“見つけ出した”グリーフワークでした。
まだぬくもりの残る体を抱きしめ、優しく撫で、名前を呼ぶ。小さな体をより小さく丸めて、チョコンと座って外を見つめて座っていたペットの「指定席」に花を添えてあげたり、あるいは一緒に歩いた散歩道を歩いてみるのもグリーフワークになるかもしれません。

最愛のペットを亡くして辛い日を過ごしている誰かにこの記事が届けば幸いです。
また、大切な存在が「星」になった時にこの記事を読み返し、少しでも心が軽くなれば獣医師として本望です。


[天国からの最後の手紙]
私はもうそこにはいません…
十数年という非常に短い時間でしたが私はあなたと共に過ごせました。
あなたはたくさんの愛情とやさしさを与えてくれました。
ただ1つだけ疑問がありました。あなたが何故そんなに忙しいかということ。
なぜなら私の時間はすべてあなたのものだったからです。
クローゼットの下におしっこをしたことを許してください。
私の命の灯火はあなたよりも短い期間で消えてしまうことを認めてください。
あなたの言葉は確実に私に届いていたことを覚えておいてください。
私の被毛と触毛を大切に保管して、そして時に私を思い出してください。
あなたの臭いと無条件の愛を私は忘れません。
地面から数十センチの私の視界から見ると10倍以上もあるあなたの存在がとても大きく感じました。
あなたは私の信頼できる最高の仲間でした。
私はもうそこにはいません…(獣医師 川野浩志)

[The Last Letter from Heaven] I’m not with you any more.Although it was very short time, ten years or so, I was happy to be with you.You gave me a lot of love and kindness.The only things I didn’t understand was why you were so busy all the time.Nevertheless all my life was yours.Please forgive me for peeing in your closet. Please accept that the flame of my life should go out much shorter than yours.I want you to know I surely understood your words.Please treasure my skin and hair, and remember me occasionally.I will never forget your scent and your unconditional love.From my sight, about ten cm above ground, you were ten times bigger than me, and everything to me.You were my best friend I was able to rely on.I’m not with you any more.(Koji Kawano, D.V.M.,Ph.D.)


あとがき
このメルマガのコンセプトは、「診察室では話しきれない情報を伝える」で、「ヒトとペットの健康に関わるイケてる研究論文を独断と偏見でピックアップしておじいちゃんでも理解できる言葉で噛み砕いてわかりやすく表現すること」にコミットします。情報量がかなり多くて1度読んだだけでは100%の理解は難しいと思います。仮に10%しか理解できなくても次に読んだり聞いたりした時に点と点が繋がって線になる時がいつか来るので心配しないで下さい。
東京動物アレルギーセンターでは皮膚科疾患の中でも特に多く遭遇する犬と猫のアレルギー性皮膚疾患に”羅針盤”の照準を絞りブレずに面舵いっぱい切りました。当センターの役割は「犬と猫のアレルギー性皮膚疾患に対して対症療法ではなく、根治療法に挑戦し脱医薬療法を目指すこと」です。特に腸内細菌と口腔内細菌と皮膚細菌にググッとフォーカスし、鋭くザクッとメスを入れます。特に免疫細胞の70-80%が配備されている腸管は脅威となる病原体との主戦場となる。動物病院でアレルギーのペットを毎日診断・治療して、課題はやはり「慢性炎症のコントロール」と「フリーラジカルの制御」だと考えています。
アレルギーで苦しむ動物と何も出来ず彷徨ってる飼い主さんのために犬アトピー性皮膚炎の治療戦略として「プロバイオティクス(有益な生きた細菌)/プレバイオティクス(有益な細菌のエサ)による腸内環境の改善に加え、酸化ストレスの緩和により免疫抑制剤から解放され、尾崎豊じゃないけど戦いから卒業することを目指しています。免疫を抑制しないと制御不能だったはずの痒みが、腸内環境改善を改善するために乳酸菌クラスター爆弾を腸管内(大腸)に投下して、腸壁に住む細菌たちアンバランス(dysbiosis)をチューニング(整頓)すると、免疫を抑制しないと制御不能だったはずの痒みがチャラになる動物たちを目の前で見せてもらい、生命体の無限の可能性を教えてもらい、そのキープレイヤーとなるのはやはり菌だと感じています。だから僕はアレルギーを出来るだけ薬物に頼らず治療したいという方に対する解決策、治療オプションを提案したいと思います。この治療介入は薬物と違ってリスクは全くないか、あったといても無視できる程度です。
口から入り胃を通過して腸管内を移動し、定住せず短期間だけ“宿泊”し、腸管の動きに合わせて移動しながら、その一瞬一瞬で任務を全うして勇敢に戦死するエキサイティングなビフィズス菌や乳酸菌。
まだ絶対的正解はないが、実際に決定打となり裏打ちする研究結果がはっきりとそれを証明しています。特に脅威となる皮膚のブドウ球菌や口腔内のグラエ菌に対して力ずつのアプローチ・抗菌薬による殺菌という空爆で有用菌まで無差別に爆撃することのないように静菌制御して、動物達の腸管内や皮膚表面に暮らす細菌たちの潜在能力に期待するとともに、一生懸命育てた菌の邪魔をしない世界を目指します。
そんな想いを高速道路サービスエリアに設置されて、「コーヒールンバ」の曲にのせてプチ贅沢なコーヒーが出来上がるまでの時間でも読めるくらいにギュッとコンパクトにまとめて発信します。
この想いがアレルギーで痒がる世界中のワンちゃんと猫ちゃんに届きますように…

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文責
川野浩志(獣医学博士)
日本獣医皮膚科学会 認定医
藤田医科大学医学部 消化器内科学講座 客員講師
全日本暴猫連合なめんなよ 親衛隊長(公認)
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