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第5話 妊娠中のママが赤ちゃんのアレルギーを防ぐ理由

第5話 妊娠中のママが赤ちゃんのアレルギーを防ぐ理由

「なぜこのメルマガを始めたか?」1番の理由は、「診察室では伝えきれない情報を伝えたいから」で、コンセプトは、「ヒトとペットの健康に関わる知ったら役に立つであろう最新海外論文を独断と偏見でピックアップして翻訳して届ける」であり、中学2年生でも理解できるような言葉で噛み砕いてわかりやすく表現することにコミットします。特に腸内細菌には興味が尽きないので鋭くメスを入れます。動物病院で犬アトピー性皮膚炎や食物アレルギーを毎日診断・治療して、ワンちゃんに合ったオーダーメイドの乳酸菌を飲むと症状が改善していくのをみて、まだアレルギーになる前に腸内細菌をバンバン刺激すれば、そもそもアレルギーを予防できるんじゃないの?と妄想しつつ、ペットのアレルギー0社会がつくれないかという思いが非常に強くあります。そんな想いを山手線でいうと横浜駅ー菊名駅区間、大宮駅ー赤羽駅区間でも読めるくらいにコンパクトにまとめて発信します。

第5話 妊娠中のママが赤ちゃんのアレルギーを防ぐ理由

Bjorksten先生はエストニアとスウェーデンの2才児の腸内細菌叢とその後のアレルギー疾患の発症の関係について検討したら、なんとアレルギーがある子供はラクトバチルス(lactobacillus)が少なく、大腸菌や黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が多く、さらにアレルギーになっちゃう子供は生後1ヶ月時でのエンテロコッカス(enterococcus)が少なく、また生後1才でのビフィズス菌(bifidobacterium)が少ないことを報告しています。逆に生後3ヶ月時でのクロストリジウム菌(clostridium)が多いことを報告(Bjorksten B et al.Clin Exp Allerg 1999,Bjorksten B et al J Allergy Clin) してます。また、Kalliomakiらは1才時にアトピーとなる児では生後3週間時点でclostridiumが多く、かつbifidobacteriumが少ない傾向にあることを報告(Kalliomaki M et al、J Allergy Clin 2001)してます。つまりアレルギーになっちゃう子供なんか腸内細菌のバランスが悪そうだとおいうことがわかります。そこに気がついた研究者が以下の仮説を立てました。

「もしかしてだけど、乳酸菌がアレルギー疾患の発症を抑えるんじゃないの?(どぶろっく風)」

この疑問を解決するために、2001年にKalliomaki先生がラムノーサス菌(Lactobacillus rhamnosus)をアトピー素因を持つ159名の妊婦さんとその生後6ヶ月までの乳児に飲ませてみる研究(Kalliomaki et al. Lancet 2001)をしました。
結果は、なんと4才時の子供のアトピー性皮膚炎の発症率は、乳酸菌を飲んだグループの方がプラセボ(乳酸菌が入ってそうだけど何も入ってないサプリメント)グループに比べてスゲ〜低かったんです。つまり、乳酸菌がアトピー性皮膚炎の発症を抑制する可能性があるってことがわかりました。

さらにKukkonen先生が、1,223名のアトピー素因を持つ妊婦に分娩前2-4週間、カプセルに入れたラムノーサス菌1(Lactobacillus rhamnosus)、ラムノーサス菌2(L rhamnosus LC705 DSM 7061)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ菌(Bifidobacterium breve)、プロピオン酸菌 (Propionibacterium freudenreichii )の4種類の乳酸菌を飲ませた妊婦グループとプラセボ(何も入っていないカプセル)妊婦グループにランダムに分けて投与する研究(Kukkonen K et al. J Allergy Clin Immunol 2007)をしました。
結果は、生後2才までの時点で、湿疹やアトピー性皮膚炎の発症は乳酸菌投与グループではメチャメチャ低いことが明らかとなりました。

さらに2017年のノルウェー科学技術大学の研究では、415名の妊婦さんに協力してもらい、「乳酸菌サプリメントを飲ませるグループ」と「飲ませないグループ」にわけて出産後2年間赤ちゃんがアトピーになるリスクは減るかどうかを調べました。
結果は、赤ちゃんのアトピーリスクを下げるためには、出産前後の乳酸菌が効果的でした。

一方で乳酸菌の効果はイマイチじゃんという研究(Neish AS et al. Science 2000)があるのも事実です。

やっぱり母乳が最高である理由
母乳が赤ちゃんにとって栄養的にも精神的にも良いことはなんとなくイメージしやすいです。
母乳には赤ちゃんが食事をしなくてもすくすく育つようにかなりの栄養素が含まれていますが、その中でも特に凄いのがヒトミルクオリゴ糖(Human Milk Oligosaccharaide)。

腸内細菌のエサになる食物繊維や多糖類をMAC(Microbiota-accessible carbohydrates:腸内細菌に届く炭水化物)と呼ぶようになってきましたが、オリゴ糖は腸内細菌の食事であるMAC(Microbiota-accessible carbohydrates)の1つです。 MACには、水溶性食物繊維、難消化性でんぷん、難消化性オリゴ糖の3つがあります。ここで興味深いのは大腸に住む腸内細菌は、それぞれ好きなMACがあるというじゃない!
人間も食事の好き嫌いがあるのと同じように、腸内細菌にも好き嫌いがあるんです。ところがミルクに含まれているMACの1つであるヒトミルクオリゴ糖は、たくさんの腸内細菌か好きなエサなんです。

コメント
1.妊娠したらママはガッツリビフィズス菌や乳酸菌を飲むといいね。
2.粉ミルクよりできるだけ母乳で育てるとベイビーがビックになるね。
3.腸内細菌のエサはやっぱ大切だね。

母乳、最高!

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