東京動物アレルギーセンター

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第14話 「アレルギーになると体の中ではどんなことが起こっているのか?」

今回のテーマは「アレルギーになると体の中ではどんなことが起こっているのか?」を考えたいと思います。特に私の皮膚アレルギー科を受診されている飼い主様にとって今回の内容は非常に重要になります。いきなりアレルギーに関わる免疫システムについて説明すると眠たくなるので、まずは細菌やウイルスが体内に侵入するとどうなるか?をストーリーでわかりやすく理解した上で、スギ花粉が飛散しアレルギーになるとどうなるか?という本題に切り込んでいきます。

外部から侵入した細菌、ウィルス、寄生虫などの犯人(抗原)が体内に侵入してくると、体内をパトロール中の警察官(マクロファージ)が犯人を逮捕してバラバラにします。さらにサイレン(サイトカイン)を鳴らして警告すると次々に仲間の警察官(好中球やNK細胞)が集まり一緒に協力して犯人をバラバラにします。

しかし、犯人が強敵で倒せなかった場合は、警察官は白バイをぶっ飛ばして警察署に戻り、司令官の刑事さん(T細胞)に顔や服装など犯人の情報を伝えます。刑事さん(T細胞)は「踊る大捜査線」で例えると警視監・室井慎次(柳葉敏郎)とイメージすると良いかもしれません。情報を受け取った柳葉敏郎はただちに戦闘モードに入り、織田裕二(Th1細胞)といかりや長介(Th2細胞)に役割を分担します。織田裕二(Th1細胞)には警察官(マクロファージ)を励ますよう指示をして、いかりや長介(Th2細胞)には犯人に見合ったミサイル(IgM,IgG,IgA抗体)を作るよう軍隊(B細胞軍)に指令を出します。そのミサイル(抗体)は無差別攻撃ではなく狙った標的だけをピンポイントで攻撃するため標的(ウイルス)は動けなくなり感染力を失います。血液中では,感染初期には巡航ミサイルトマホーク(IgM) が発射されますが5日ほどで弾切れになるのでそれ以降は主力部隊の大陸間弾道ミサイル(IgG)が抜群の威力で新しい感染細胞へ移動する標的(ウイルス)を撃破します。気道や腸管などの粘膜表面では軍隊(B細胞軍)が作った地対空誘導弾パトリオットミサイル(分泌型IgA )が緊急配備されウイルスの侵入を水際で食い止めます。
市街戦で破壊力の強い兵器でウイルス感染細胞を破壊すると市民や市街地の建物への犠牲も大きくなります。さらに犯人が全身に広がると警察官(マクロファージ)から緊急サイレン(炎症性サイトカイン)がバンバン出されてうるさくて(アナフィラキシーや致死的な敗血症やサイトカインストーム)死に至ることがあります。
そこで織田裕二(Th1細胞)といかりや長介(Th2細胞)の2人が暴走しないようにブレーキをかける役割が深津絵里(制御性T細胞)です。深津絵里(制御性T細胞)はサイレン(TGF-β や IL-10)を鳴らして警察官(マクロファージ)や織田裕二(Th1細胞)やいかりや長介(Th2細胞)をなだめます。 

アレルギーの場合
アレルギーの主役はいかりや長介(Th2細胞)です。ダニのフンやスギ花粉など、動物や人間にとって本来だったら無実のヒト(抗原)に対していかりや長介(Th2細胞)がデマ情報を鵜呑みにして犯人だと誤解して暴走する状態がアレルギーです。
アレルギーを引き起こすアレルゲン(ダニや花粉)が体内に侵入すると、パトロール中の警察官(マクロファージ)がアレルゲンをバラバラにし、司令塔である刑事さん(T細胞)に無実のヒトを犯人だとデマ情報を伝えます。
織田裕二(Th1細胞)といかりや長介(Th2細胞)は互いに牽制しあっていますが、アレルギーの場合は、いかりや長介(Th2細胞)が暴走し、警報(IL-4)を鳴らしまくって暴動を起こします。これに驚いた織田裕二(Th1細胞)はインターフェロンガンマ(IFN-γ)という警報を鳴らしていかりや長介(Th2細胞)をなだめようとしますが、いかりや長介(Th2細胞)の暴走を抑えることができません。
 暴走したいかりや長介(Th2細胞)は、犯人を撃墜するミサイル(IgE抗体)を作るよう軍隊(B細胞軍)に指令を出します。軍隊(B細胞軍)が作った大量破壊兵器であるミサイル(IgE抗体)が発射され皮膚や鼻、呼吸器の表面近くに配備された誘導爆弾(肥満細胞)に当たると爆発して化学物質(ヒスタミン、セロトニン)が放出されます。そうすると戦場となった市街地(気道、皮膚、鼻粘膜など)は赤く腫れあがり炎症を起こします。また、水道管が破裂(血漿の漏出)して、いかりや長介(Th2細胞)が警報(IL-31)を出すと市街地は大混乱(痒い)に陥ります。

ヒトのアトピー性皮膚炎と同じで犬も猫も痒くてバリバリひっかくことがとにかくダメです。どうダメかというとバリバリひっかくと皮膚の表面の細胞(角化細胞)が「あれ?やばくない?」と危機を察知し緊急警報(IL-33,IL-25,TSLP)を鳴らします。そうするといかりや長介(Th2細胞)が暴走して警報(IL-31)が出ると痒み神経(C繊維)
が刺激されて痒がることになります。動物病院でよく処方されるアポキル(成分名:オクラシチニブ)はいかりや長介(Th2細胞)の出す警報(IL-31)の音を消してしまう薬です。

必死に書いて読み返したら文章が「いかりや長介」だらけになり結果的によくわからない内容となりましたが、今後の診察でも薬に頼らないアレルギー治療をする際に「いかりや長介」は避けて通れない道ですのでご容赦下さい。
時節柄、ご自愛専一にてご精励くださいますようお願い申し上げます。


あとがき
「なぜこのメルマガを始めたか?」1番の理由は、「診察室では伝えきれない有益な情報を伝えたいから」で、コンセプトは、「ヒトとペットの健康に関わるイケてる最新海外論文を独断と偏見でピックアップして翻訳して届ける」です。
中学2年生でも理解できるような言葉で噛み砕いてわかりやすく表現することにコミットします。特に腸内細菌にググッとフォーカスし、鋭くザクッとメスを入れます。動物病院でアレルギーのペットを毎日診断・治療して、ペット合ったオーダーメイドの乳酸菌を飲むと症状が改善していくのをみて、まだアレルギーになる前に腸内細菌をバンバン刺激すれば、そもそもアレルギーを予防できるんじゃないの?と妄想しつつ、ペットのアレルギー0社会がつくれないかと本気で考えています。そんな想いをカップ麺にお湯を注いで食べるまでの隙間時間や新橋ー東京区間でも読めるくらいにギュッとコンパクトにまとめて発信します。

東京動物アレルギーセンター 
センター長 
日本獣医皮膚科学会認定医
獣医学博士 川野浩志


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