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245【すーさんの学校】「ありがとう」の由来を理解する
感謝の言葉、お礼の言葉は、「ありがとう」。
この言葉は、日常生活に欠かせない言葉で、毎日、誰もが世界中で使っています。
漢字で書くと「有難う」と書くのも知っています。
しかし、語源についての説明が出来ないと思いました。
「ありがとう」の語源は、形容詞「有り難し(ありがたし)」の連用形「有り難く」がウ音便化したものです。「有り難し」とは、本来「有ること」が「難い(かたい)」、すなわち「滅多にない」や「珍しくて貴重だ」という意味でした。
『枕草子』の「ありがたきもの」では、「この世にあるのが難しい」という意味、つまり「過ごしにくい」といった意味でも用いられているそうです。
『語源由来辞典』より
「有り難し」を分けて考えると、「有る」と「難し」になります。
「有る」の意味は、そのまま、「ある」で良いのですが、「難し(かたし)」は、読んで字の通り、「難しい」という意味です。
つまり、「有り難し」という意味は、「めったにない」ということ「「ありえない」ことになります。
昔の人たちは、「めったにない」ことを「貴重なこと」ととらえ、めったにないことに対し、感謝の意を表していました。
「有り難し」という言葉が、時代とともに変化して、いつしか「有り難う」になり、感謝を表す言葉として、現在も使われています。
「ありがとう」という言葉は、主に、感謝のときに使う言葉です。
しかし、「有り難い」ことが起きたときに用いるのが、本来の由来どおりになるので、有り難いこととは、「奇跡」のように、自分にとって好都合のこともあるが、自分にとって不都合な「有り難い」こともあるのです。
なぜか嫌なことが立て続けに起きたとします。
これは、自分にとっては、「あり得ないこと」になります。
つまり、あってはいけないこと、「有り難い」ことになるのです。
嫌なことが起きたときというのは、普通に嫌なことを考えてしまいます。
そして、それを考えているときほど、ますます、嫌な出来事が連鎖反応を起こします。
だからこそ、連鎖を断ち切るための言葉が、「有難う」なのです。
嫌なことが起きたときほど、「ありがとう」という言葉を思い浮かべるのは、難しいことですが、嫌なことが起きた時は、そのときでなくても、少し時間がたち、心にちょっとでも余裕が持てたときに、ふと「有難う」と思い浮かべるだけでも良いと思います。
感謝やお礼の言葉「ありがとう」の由来は、元を正せば、「あり得ないこと」になるので、いいことばかりでなく、良くないことが起こっても、「ありがとう」と感じることが大切なのだと教えてくれています。
苦難は幸福の門ということでしょうかね!(^^)!