ツリーベル教育研究所  【すーさんの学校】

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210【すーさんの学校】すぐに答えない優しい指導

 この話は、生徒ばかりのことではなく、社会人でも当てはまりところがありますので、そのつもりで読んでいただけると、嬉しいです。
生徒が忘れ物をした時に、自分から「先生、忘れました。どうしたらいいですか。」と聞いてくることがありました。
忘れ物をして、自分から言ってきたのです。
ここで、様々な指導が展開されるから面白いのです。
「何で忘れたのか?」と理由をすぐに問いただすパターン。
「よく言ってきたね」と生徒を先ずは認めるパターン。
「わかった」と言って、同じプリントを先生が準備するパターン。
 生徒によって、環境によって、どれが正しいかは、その時によって違います。
自分が忘れ物をしたり、提出期限に間に合わなかった時のことを考えれば、忘れた理由を問いただすだけが指導では無いことがわかるはずです。
 「何で忘れたのか?」は、時に、生徒に言い訳を考えさせることになります。
「よく言ってきたね」も大事ですが、これも、同じ生徒に何回も使えることはありません。
また、すぐに、「わかった」と言って、別のプリントを準備したり、簡単に「明日でいいよ」と言ってしまうと、生徒を成長させることには繋がりません。
 忘れ物をした生徒には、自分で誠意をもって答える習慣を指導してあげることが大事です。
つまり、「先生、忘れました。どうしたらいいですか。」と言ってきたら、「どうしたいの?」と考えさせることです。
 これは、生徒に限った事ではなく、職場でも、同じです。
「先生、どうしたらいいですか?」と聞いてきます。
 こちらが答えるのは簡単なことです。
生徒が忘れ物した時に、別のプリントを準備したり、明日でいいよとすぐに言うと、責任感も育てることができません。
子どもたちは、忘れても大丈夫だという暗黙のルールを作ってしまいます。
このような行為は、優しいとは言わず甘いというのです。
別のプリントにしても、「明日でいいよ」についても、最終的な判断である。
 人は、責任をとるためには、誠意を見せなければなりません。
それを、指導するのが私たち大人の役割です。
「忘れました」と言ってきたら、「それで、どうしたいの」と聞き返せばいいのです。
その答えが、自分の考えと同じであれば、それを守らせるように指導すればいいのです。
 生徒や子どもにとって、すぐに、大人が答えを提供することは避け、誠意を感じる答えを導くようにしなければなりません。
これが、優しい指導なのです。!(^^)!

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