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173【すーさんの学校】礼法指導に学ぶ
男子高校生が、全員の靴をそろえて家に上がり、両手を突いてしっかりと挨拶をしました。
褒めてあげると学校で学習しているという返事でした。
大人でも見習いたくなる話しです。
礼儀作法が定義されたのは室町時代ではないかと言われているそうです。
戦国の世を生きる武士が、相手の気持ちになって、戦う意志がないことを示すために形づくられたものがはじまりで、相手の立場、自分の立場を配慮し、それを示す言葉、所作がつくられました。
これが、江戸時代には広く一般に広まり、庶民の間でも、武道・華道や茶道などが発展し、人としての心の持ち方や振る舞い方が「道」の文字の中に込められ、教養として高められてきました。
以前、日章学園高等学校の御協力により「礼法指導」の授業を学校で実施しました。
受検を控え、面接の練習にもなりますが、それ以上に社会に出てからの人としての大切な基礎基本としての最初の指導でもあると思ったからです。
現役高校生による発声練習や礼の仕方など、驚くばかりでした。
高校では、できるようになるまで続けるそうです。
そうすることで自分の殻を破り自信を付けることができます。
「これだけっやったんだ」という自信でもあります。
近年、経済や環境の悪化等で、せっかく入社しても、1~3年で辞めてしまう人の数が増えているそうです。
その原因の多くが、人間関係の悩み、コミュニケーション不足です。
しかし、内容をよくみると社会人としての初歩的な基礎基本を知っていれば解決できることがたくさんありそうに思います。
礼法は、相手の心配りが基本です。
自分の誠意や思いやり、心遣いが相手に伝わるようにし、不愉快な思いをさせないためにも、常に相手の気持ちを大切にすることで、お互いに気持ちよく社会での生活ができるからです。
相手に対する思いやりの気持ちを育て、周りの人を幸せにするためにも、最低限の礼法は、身に付けたいものですね。
まだまだ、私も修行が足りないなぁ。
参考資料:『礼法指導(平成24年度)』日章学園高等学校