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「香りを食べる通信 〜食べもののSpirit便り〜」 Vol.11 生姜

 

ごきげんよう🎶

(一社)日本アロマ蒸留協会
代表理事 森あつ子です。

 

 

またまた、雨風が強くなっておりますね、

台風の影響のようですが、大丈夫でしょうか?

 

被害が出ないことを祈ります。

三浦海岸は、警報がなっております(汗)

 

 

さて、

「香りを食べる通信
〜食べもののSpirit便り〜」

Vol.11の主役は、

生姜です🫚

 

生姜って、不思議な食材ですよね。

すりおろした瞬間に、

ツンと立ち上がる、あの香り。

 

 

 

口に入れると、

ピリッとした辛さ。

そして加熱すると、

生の時とはまた違った印象になります。

 

ここで、ちょっと考えてみてください。

生姜の「香り」と「辛さ」って、同じものなのでしょうか?

 

実は、違います。

今日はそんなところから、

生姜のSpiritを探ってみたいと思います。


🫚 生姜のSpirit=「内側から目覚める」

朝、なんとなく頭がぼんやりしている時。

少し気持ちを切り替えたい時。

生姜を切った時に立ち上がる、

あのシャープな香り。

 

私は、生姜には

「さあ、動こう」

とスイッチを入れてくれるような印象があります。

 

甘く包み込むような香りとは違う。

キリッとしていて、

存在感がある。

だから今回のSpiritは、

「内側から目覚める」

にしました。


「香り」と「辛さ」を分けて考えてみる

生姜を食べると、

香りと辛味を同時に感じます。

だから私たちは、

全部まとめて「生姜の味」と思いがちです。

 

でも、

キッチン蒸留の視点から見ると、

ここがとても面白い。

生姜らしい香りを作っているのは、

複数の揮発性の芳香成分。

 

一方、生姜の代表的な辛味成分として知られているのが、

ジンゲロールなどです。

香りの成分には、

水蒸気と一緒に移動しやすいものがあります。

でも、

辛味を作る成分は、

同じようにすべてが蒸気に乗っていくわけではありません。

つまり、

「香り」と「辛さ」は、同じ場所へ行くわけではない。

これ、

キッチン蒸留をすると、

とても面白く感じるところです。

 


生姜をATR POTで蒸留してみると

 

ATR POTに生姜を入れて、

キッチン蒸留。

すると、

一つだった食材から、

それぞれ違ったものが生まれます。

① ATRウォーター

水蒸気とともに運ばれてきた、

生姜の揮発性成分を含む水。

透明なのに、

香ってみると、

「あ、生姜!」

と感じる。

ここには、

私たちが普段「生姜」とひとまとめにしているものの中から、

香りの世界が取り出されています。

 


② アフターATR

そして、

蒸留された後の生姜。

これも捨てません。

香りの一部が移動しても、

食材そのものはそこにあります。

刻んだり、

料理に加えたり、

佃煮のようにしたり。

蒸留したら終わりではなく、そこからまた料理が始まる。

これがキッチン蒸留です。


③ ATRストック

そして、

下のお鍋に残るのが、

ATRストック。

ここにも、

食材から水へ移った成分があります。

スープや料理など、

「食べる」方向へつなげていくことができます。

つまり、

一つの生姜を、

香りだけで終わらせない。

 

ATRウォーター。

アフターATR。

ATRストック。

それぞれを見て、

それぞれをいただく。

 

これが、

私がずっと伝えてきた

「食べものを丸ごと感じる」

というキッチン蒸留の考え方です。

 

image


🫚 加熱すると生姜は変わる

そして生姜には、

もう一つ面白いところがあります。

加熱すると、成分の状態が変化すること。

生の生姜に多く含まれる辛味成分として知られるジンゲロールは、加熱や乾燥などによって一部がショウガオールなどへ変化していきます。

 

 

だから、

生の生姜と、

加熱した生姜と、

乾燥した生姜では、

香りや辛味の感じ方も違います。

 

同じ「生姜」なのに、

調理方法によって、

私たちが受け取るものが変わっていく。

これって、

料理のすごく面白いところだと思いませんか?

 

調理とは、単に食材を柔らかくすることではない。

 

熱を加える。

蒸す。

煮る。

焼く。

そして、蒸留する。

そのたびに、

食材の中でいろいろな変化が起きています。

だから私は、

料理って、

小さな科学実験みたいだなと思っています。

 

image


香りは「なくなった」のではなく、どこへ行った?

お料理をしていて、

こんな経験はありませんか?

最初はものすごく香っていたのに、

長く煮込んでいるうちに、

香りが弱くなってしまった。

「香りが飛んだ」

と言いますよね。

 

でも、

キッチン蒸留を知ってから、

私はこの「飛んだ」という言葉を、

とても面白く感じるようになりました。

飛んだ香りは、どこへ行ったのでしょう?

 

香りを構成する揮発性成分の一部は、

熱によって空気中へ移動していきます。

普通のお料理なら、

そのままキッチンいっぱいに広がっていく香り。

 

キッチン蒸留では、

その一部を水蒸気とともに運び、

冷やして、

水として受け取ります。

だから、

透明なATRウォーターを香った瞬間、

「あの香り、ここにいたんだ!」

と感じる。

 

私はこの瞬間が、

キッチン蒸留の面白さの一つだと思っています。

 


「香りを食べる」ということ

香りを食べるというのは、

特別な食材を使うことではありません。

生姜も、

レモンも、

りんごも、

ローズマリーも、

いつもの台所にあるもの。

でも、

「この食材の香りはどこにあるんだろう?」

という目線で見てみると、

いつもの料理が変わります。

 

香ってから切る。

切ってから香る。

加熱した後にも香ってみる。

そして、

口に入れた時に鼻へ抜けていく香りを感じてみる。

私たちは、

思っている以上に、

毎日たくさんの香りを食べています。

ただ、

気づいていないだけなのかもしれません。


🌿 今日の食香(しょっこう)

今日は、

生姜をひとかけ用意してみてください。

まず、

切る前に香ってみる。

次に、

包丁を入れて、

切り口を香ってみる。

そして、

少しすりおろして、

もう一度。

どうでしょう?

同じ生姜なのに、

香りの立ち方が変わりませんか?

そして、

できれば温かいお料理や飲み物にも少し加えてみてください。

今度は、

加熱された生姜の香りを感じてみる。

「生姜ってこんな香りだったんだ」

そんな小さな発見があったら、

今日の食香は大成功です。

 


私たちは毎日、

たくさんの情報の中で暮らしています。

頭で考えて、

また考えて、

気づいたら、

自分の感覚を置いてきぼりにしてしまうこともあります。

 

そんな時こそ、

香ってみる。

 

味わってみる。

 

自分の鼻で感じてみる。

 

 

生姜のキリッとした香りが、

眠っていた感覚を

ふっと起こしてくれるかもしれません。

今日の生姜のSpiritは、

「内側から目覚める」🫚

いつもの生姜を、

今日は「調味料」ではなく、

一つの植物として、

香りから味わってみてくださいね。

 

 

今日、あなたは何のSpiritをいただきますか。🫚

 

香りを食べるチャンネル。

「グレーピフルーツ編」UPしています。

 

 

 

よかったらご覧ください。

 

 

 

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