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アートゥルウォーターとは?

日本アロマ蒸留協会オフィシャルサイト 代表河内です。



先日のメルマガにて、ご紹介した芳香蒸留水。

10世紀にアビケンナーにより確立された水蒸気蒸留法。

日本では、副産物としてのイメージが強い芳香蒸留水ですが、
当時、どのように使われていたかをご紹介しましょう。

13世紀頃から芳香蒸留水は世界各国に広まっていきました。

この蒸留水は、各国においてあらゆる場面で活用されていました。


この頃は、冷却法という手法が用いられヨーロッパにおいては
ギリシャやローマを筆頭に各地で蒸留器の改良がおこなわれていたと言われています。


12世紀にドイツのヒルデガルドが、
ラベンダーウォーターをつくったといわれていますが次第にイギリスやフランスなどにも広まります。

ローズの蒸留水は、当時様々に活用され、今でもその歴史的使用法は引き継がれています。

飲用やスキンケアとして用いられるのはもちろん
芳香蒸留水は、

目薬や胃腸障害や肝臓疾患の治療薬として飲用されたり

寺院を清めるために撒布されたり、手を洗い清めるのに利用されたり
と様々に活用されていました。

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当初は、錬金術師たちによって
産生されていた芳香蒸留水ですが、

15から16世紀ころになると
薬剤師たちへと使い手が変わっていきました。

薬剤師からみて、当時、芳香蒸留水は、

口の中のおできや口内炎や胃腸薬・肝臓等の治療薬としても
飲用されていたことがわかっています。


16世紀には、ローズウォーターは、ペストに対する薬としてスパイスや芳香物質とともに
組み合わされ使われていたのも有名な話ですね。


17世紀に入ると、ローズのみなず、ネロリやラベンダーの蒸留も行われるようになります。


世界最古の香水として有名なハンガリーウォーターには、

ネロリやローズの芳香蒸留水が使用されていたことがわかっています。

ハンガリーウォーターは、当時【若返りのローション】や【香水】として
使用されるのみならず、有効成分の入った治療薬として
愛用されていたことがわかっています。

ラベンダーの芳香蒸留水は、日本においては、ローズの芳香蒸留水と同様スキンケアや肌トラブル時の手当てに
よく用いられていますね。

日焼けして 赤くなってしまったお肌にはとてもおすすめの蒸留水が、ラベンダーウォーターです。

ラベンダーやネロリと同様、17世紀には、カモミールやハマメリスなどのお花のの蒸留が行われ、

沢山のフローラルウォーターが愛用されていたといわれています。

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旧フランス薬局方では、精油ではなく芳香蒸留水を得る目的で水蒸気蒸留したとき
その蒸留水を(ハイドロゾル)と呼んでいたそうですが、
日本アロマ蒸留協会で推奨しているキッチン蒸留®も

精油を採取することが目的ではなく
いわゆる芳香蒸留水を得るために蒸留を行います。


芳香蒸留水を得る目的でキッチンで行うお鍋を使った蒸留法を
【キッチン蒸留】と呼んでいます。

そこで得られる芳香蒸留水をATR(アートゥル)®ウォーター
と名付けています。

アートゥルというのは、ペルシャ語で 「香り」という意味を持ちます。

かわいい響きだと思いませんか?

キッチン蒸留で得られる芳香蒸留水をアートゥルウォーターとよぶこと・・
少しでも覚えてくだされば うれしいです。

キッチン蒸留について学んでみたい・体験してみたいと
思われた方は、是非 協会の講師陣の1DAYレッスンや資格取得講座に参加してみてください。

http://atrwater.jp/

さて 次回は、芳香蒸留水の全盛期についてご紹介させていただきますね。

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