ツリーベル教育研究所  【すーさんの学校】

mail magazine backnumber

メールマガジン バックナンバー

163【すーさんの学校】自分たちにできることは何か

 神戸市に玉津中学校があります。
この学校の66回生の生徒全員で合唱曲を作りました。
神戸は、阪神淡路大震災で被害を受けたところで、生徒の保護者のほとんどがその震災を経験しています。
もちろん、生徒は映像と話しでしかそのことを知りません。
 保護者は、子どもたちに「辛いときこそ笑顔が大事」と言っています。
もちろん、震災の直後やしばらくは、人の命がなくなっているのだから、辛いときに笑顔なんか出るわけがありません。
でも、抱え込まずに、少しでも元気とか笑顔を大切にしていきたいと願うようになったそうです。
 
 友人関係で孤立していた生徒がいました。
一人で悩んでいたそうです。
そんな時、「みんな味方や」って言ってくれた友だちがいました。
一番辛いのは、「忘れられること」と言っていました。
辛いときこそ、周囲が受け止めてくれる事が大事なんですね。
 
 生徒が考えた「自分たちにできること」は何なのでしょうか。
それが、音楽であり合唱曲でした。

         充  ~明日へ 向かって~       
  今 僕たちにできること それは 悲しみを 一緒に背負うこと
  未だ見えぬ道上に立ち まっすぐな瞳で 未来を描こう
  大空に 虹をかけよう ともに前を向いて 歩き続けよう 笑顔の花を咲かそう
   僕らの 住む街が(神戸・東北) 傷ついた日 自然の怖さに 涙が出た
  人のぬくもりを 感じたとき 空に 大きな 虹が出た
  立ち向かう勇気を持って ともに歩く道で 翼広げよう 虹の彼方へ飛びたとう!
  心通わせる 優しい笑顔と 涙の中に 明るい光が 僕らの道を照らす
  響け 歌声よ 多くの傷ついた心を癒し まだ見ぬまっすぐな 自分の道を歩こう
  君と歩いた道 デコボコな道 つまずいた時には 支え合う心 仁恕の心を胸に
  さあ! 共に歩こう      
   玉津中学校66回生 生徒全員より

 2011年3月に東北で起こった震災について学年全員で話し合い「自分たちにできることは何か」を考えて、合唱曲をつくることにしました。
この歌を歌い続けることで「忘れていないよ」というメッセージを東北へ送り続けたいと思っています。(略)
私たちの歌う姿を見て、東北の方々の未来と照らし合わせていただければ幸いです。
神戸に住む私たちだからこそ歌えるこの曲が、多くの方々に歌われることを私たちは願っています。
 玉津中学校の生徒は、実際に東北に行き、被災地を見ています。
たくさんの子どもたちが亡くなった小学校の跡地に手を合わせ、何人もの生徒が泣いていました。
 そして、被災者の前でコンサートを開いて歌を歌っています。
きいている人たちも涙を流していました。
 そのあとは、笑顔でした。

 私たちは、毎日をしっかり生きることが大事なのです。
 そして、それが当たり前ではないと感謝し、かみしめることですね。!(^^)!

メールマガジン バックナンバー

過去にお送りしたメールマガジンをバックナンバーとして公開しています。

メルマガを購読する