ツリーベル教育研究所  【すーさんの学校】

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104【すーさんの学校】子どもの発想力を、大人の責任で伸ばしてあげよう

 子どもは、出来る出来ないに関係なく、たくさんのことを発想する力を持っています。
これが、年を重ねるごとに、現実が理解できるようになり、色んなことを発想しても、自分で否定してしまいます。
しかし、原因の一つに、子どもがやりたいことを、大人の都合ですぐに否定してしまうこともあるのではないかと感じています。

 木材を使って物づくりをしているときに、こんなことがありました。
テーマに従って、作りたい物の図面をスケッチさせました。
構想図と呼ばれるものです。
描いた作品は、「これは、無理だろう」と思う作品でした。
しかしここで、「これは無理」と言ってしまったら、そこですべてが終わってしまい、その子の発想を否定してしまうような気がしたので、「おもしろい」と言いました。
とにかく、挑戦させて、その子が自分で厳しいと思ったときに、相談してくるので、その時にアドバイスをすればいいだけのことです。
 予想通り、かなり苦労をしていましたが、一生懸命に作っていたので、少しでも、発想したものに近づけたいとアドバイスを繰り返しました。
結果的に、何も知らないで、その作品だけを見ると、「何これ?」という作品になってしまいました。
 でも、その生徒はとても喜んでいました。
理由は二つ、あきらめず最後まで自分の力で作り上げたこと、そして、発想して構想したものと近いものになったことです。
 大人は、どうしても大人としての目線で見てしまいます。
子どもは、「おもしろい」「すごい」という言葉が大好きです。
その中で、大人が不思議に思ったことをきいてあげると、目を輝かせて一つ一つ説明します。
こんな時、「うん、うん」と頷いてやることも必要です。
 写真が残っていないのは、残念ですが、その子にとっては、一生の宝物であり、これからの自分の人生のなかで、自分の自信にもつながったことだと思います。
 子どもは、いろんな発想をします。
それを、大人の責任で伸ばしてあげましょう。
子どものころに作られた発想力が、大人になって、大きく開花することを期待して・・・。

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