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80【すーさんの学校】自力登校という言葉は・・・
雨が降ると、学校の周りは車で混雑、時には大渋滞になります。
誰が言い出したのか分かりませんが「自力登校」という言葉があります。
このような言葉が、違う意味で言われるようになった。
本来、この「自力登校」というのは、体や心の病気によって、自分の力では、登校したくても登校できない児童生徒が、やっとの思いで自分の力で登校することを言っていたはずです。
自力登校できるようになってほしいと親が願っていた言葉です。しかし・・・
今、学校の先生は、保護者に対して「自力登校の御協力をお願いします」と言っています。
「自力登校させてください」と言っています。
いろんな理由があって、子どもを車に乗せて学校まで送って来ると思いますが、本当に、誰がきいても納得できるだけの理由なのか疑ってしまいます。
特に雨が降ると、その車の量は激増します。
雨が降らなくても、毎日のように車で登校する児童生徒もいます(きちんとした理由があれば別)。
本当にもったいないと思います。
歩いて登校したり、自転車で登校したりすると見えない物が見えてきたり、見えないことが見えるようになってきます。
地域の人と挨拶を交わし、コミュニケーションもとれます。
体力も付きます。
季節も感じることができます。
幸せを一杯感じることができます。それなのに・・・
どうして、車で登校するのでしょうか。
親が子どもに「乗せていくよ」と言っているのか、子どもが親に「乗せていって」と言っているのか分かりません。
どちらにしても、車に慣れてしまうと、それが当たり前になってしまいます。
私が中学校の時の話です。
一度だけ、遅刻しそうになり、親に送ってもらったことがあります。
遅刻しそうになった理由は、自分のわがままでした。
「遅刻するから早く学校に行け」と言われているのに、どうしても、朝のうちにやっておきたかったことがあったので、遅れてしまいました。
それで、しょうがなく、親に頼んで送ってもらいました。
今でも、その時のことを覚えていますが、楽だとか助かったとか嬉しかった思いはまったくありませんでした。
逆に、恥かしかったのを覚えています。
小学校の時から、学校には歩いて行くのが当たり前であっただけに、とても、嫌な気持ちが残っています。
子どもに「自力登校」をさせましょう。
どんなに濡れても、遅れても、それは、子どもにとってマイナスではなく、プラスです。
今のうちにしか経験できないことを精一杯やらせるのも親の責任であると思います。
濡れたり、遅れたすることが、大人になってからの力になると思いますよ・・・