牛乳は命をつなぐ飲みもの
年中休まず朝から晩まで、泥だらけで働く両親。学校で飲む牛乳はどこか生臭く、好きになれない。幼い頃から酪農にあまりいいイメージがありませんでした。そのまま親の跡を継ぎ、酪農家に。家畜伝染病発生の経験を経て、病気にならないための飼育をするようになってから、考え方が変わり始めます。
化学肥料を減らして育てた牧草を与えて数年経った頃、ふと牛乳を飲んでみたくなりました。ずっと苦手だった牛乳。健康な牛が生み出した牛乳は、どんな味がするのだろう。バルククーラーのレバーをひねり、搾りたての牛乳を飲んでみました。すると驚くほどおいしかった。このままオーガニックグラスフェッドに向かって進んでいけば、もっとおいしくなる。自信と確信を得た瞬間でした。
その後は配合飼料や穀物飼料も止めました。2018年には牧草の無農薬・無化学肥料栽培を達成。しかも堆肥を還すことによって、毎年より良い牧草にアップデートしています。だから牛たちも、本当においしそうに牧草を食べるのです。
妊娠を促すホルモン剤も使っていません。自然の流れの中で妊娠・出産するように牛を管理しています。皆さんにお届けする牛乳は、搾りたての中から必要な分だけを30分以内に低温殺菌。搾乳室からパイプラインを通って空気に触れず乳加工室に直接生乳が届くので、非常に新鮮な状態でパッキングすることができます。
牛も人も地域も、良いときもあれば悪いときもあります。大切なのは一喜一憂せず、繋げていくこと。日々、どちらがうれしいだろうかという判断基準で仕事をしています。何かおかしいなと思ったら、その1ミリのズレを逃さず、早めに軌道修正をするように心がけています。
この世の生き物はすべて、次の世代のために生きている。命というものは今ここにあるものだけでなく、前の世代から託され、次の世代へと受け継いでいくものです。母牛によって子牛のために作られる乳は、私たち哺乳類にとって命をつなぐ飲みものです。それを私たち人間が生業にしていることは奇跡だと思います。
そんな牛乳の可能性を広げたい。価値を高めたい。少しの量でも満足できる、滋養のある飲み物であることを知ってもらいたい。日高山脈のふもと、豊かな水脈のもとで掘った地下水を飲み、太平洋から海風に乗って運ばれるミネラルにより滋養豊かに育った牧草を食べ、広尾町沿岸の海水から作った塩を舐めて育った牛が生み出す牛乳。ワインのように地域特性のある「テロワール牛乳」をお届けします。
十勝オーガニック牛乳
・オーガニックグラスフェッド
・ホルモン剤不使用
・搾りたて30分以内の生乳を低温殺菌(ノンホモ)
・お腹がゴロゴロなりにくいやさしい牛乳「A2ミルク」
・オーガニックグラスフェッド
・ホルモン剤不使用
・搾りたて30分以内の生乳を低温殺菌(ノンホモ)
・お腹がゴロゴロなりにくいやさしい牛乳「A2ミルク」