mail magazine backnumber
メールマガジン バックナンバー
山桜の存在感(私はなんの種か)
私の住む長崎県雲仙市小浜町は山と海がすぐそばにあります。私の家は山から太陽が昇り、海に沈んでいくという何とも贅沢な毎日の繰り返しです。
随分と気候も良くなり、桜の季節もほぼ終わり、次の主役であるつつじがスタンバイです。
そこで思うのが本日のテーマである山桜。
毎年、春になり山桜が咲き誇るまではそこに桜の木があることを誰も意識しないでしょう。
ところが時期が来ていつの間にか山を見上げるとそこかしこに満開の山桜。圧倒的な存在感です。桜は桜として誰からも認められずともそこに命の営みを繰り返し、時期が来れば咲いてその存在を知らせる。かっこよすぎます。
さて、私は何の種なのか。よくリンゴの木にミカンはならないなど個性を尊重する大切さを聞きますが、私自身はついに今日まで自分がなんの種なのかよくわからないままできたように思います。もしかするとうっかりさんの私はスイカだと思って生きてきたけど本当はメロンだったのねということは人生の最期の最期にわかったりして。人生とは自分の種探し(宝探し)なのかもしれません。
お仕事でターミナルの方を支援することがあります。人生の旅を終えようとするときにご自分の種(宝)に気づいて行かれる方もおられるのでしょう。そんな豊かで大切な時間を共有させていただけるのは冥利に尽きるといったところでしょうか。
争いごとをせず、お互いの種を尊重したいものです。