🦠ヒトは微生物の世界の住民


ヒトの住む世界って実は微生物だらけってご存知でしたか?


前回のコラムでは牛さんの胃にはいっぱいの微生物が棲み着いています、というお話をしました。

これって牛さんの胃だけのお話ではないんですね。


皮膚や消化管など体中の様々な部位に微生物のコロニーがあります。

もちろん微生物との共生は牛の専売特許ではなく、あらゆる生物は微生物と協力関係がありますし、これはヒトにとっても同じことです。


命のあるところでは、必ず微生物がいます。

何と言っても最も古い微生物である単細胞微生物は35億年前から存在します!

しかも、現代まで何度も何度も何度も何度も……数え切れないくらい世代交代をしてきました。

そう考えますと、微生物の環境の変化への対応能力は他の生物の追随を寄せ付けません。


多細胞生物が誕生するのは今から約12億年前、哺乳類が約2億年前、人類してはたったの20万年前です。

生命の歴史という大きなスケールでみますと、動物や人類なんて微生物の世界から見ればまだまだ産声上げたところです。

なので、「微生物」と呼び捨てにするのではなく「微生物さん」と呼びましょう(笑)


この微生物さんですが、実は地球から消えてしまいますと、ほとんどの生物が絶滅します。

隕石が落ちるよりも衝撃的な事が起きます。

ですが、ヒトが地球上から消えたとしても、微生物さんにすれば「あっそ」ってくらいで進化をドンドン続けます。


と言いましても、「」と聞くとどうしても「えぇ(゚д゚)!」と引いてしまう方が圧倒的に多いと思います。

世の中としては「除菌」という名の付くアイテムがどこかかしこにあり、菌という存在自体が悪者になっているのが世の常です。

この理由としては一昔前の衛生に対する考え方が、未だに残ってしまっているからです。


第二次世界大戦よりも前では、日本人の死因上位は


結核

肺炎

胃腸炎


と言った感染症でした。

他の先進国でも、天然痘やコレラ、病原性部位膜炎などによる死因が多かったのでこれらの病原体による感染症の克服が悲願でありました。


しかし、この脅威は今や過去のものとなりました。

上下水道や病院などの施設の社会的なインフラの整備が整い、衛生管理が徹底されて感染症によって亡くなる方も減っていきました。


その代わりと言ったらおかしいですが、戦後は感染症の脅威を克服した国では、死因の上位が感染症から生活習慣病(がんや心疾患、脳血管疾患etc)へとシフトしました。

また、抗生物質の乱用や衛生面に対する過剰な反応がアレルギー性疾患を増やすきっかけを招きました。


これら多くの生活習慣病のバックボーンには、マイクロバイオータ(ある環境にある微生物)が乱れてきた事が起因しています。

つまりのところ、現代人は衛生面で「キレイ」にする事に意識をし過ぎて、ヒトと共生している微生物さんまでやっつけてしまい、今やそのつけが思いっきり回ってきてしまっています。


なんでもそうですが、やり過ぎはあんまし良くないってことですねぇ。


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