2024.05.10
🛁お風呂の入り方一つでも変わります
アトピー性皮膚炎で悩まれている方にとって、お風呂は「攻めのケア」として重要な日常生活の習慣の一部です。
アトピー性皮膚炎の方は汗をかきづらい方が多いのですが、汗をかかない、という事は、お肌のバリア機能にとって大きなマイナスの要因となります。
かいた汗をそのまま放置をしますと、これはこれでマラセチア菌の関係などで炎症が生じやすくなるのですが、自分自身の力で行うスキンケア「皮脂膜」は、汗と汗をかく際に分泌される皮脂が乳化して作られていて、汗をかかないとスキンケアの力が弱まる=バリア機能が高まらない事に繋がってしまいます。
このように汗はアトピー性皮膚炎の方にとって「悪化」と「回復」の両方の側面を持っているのですが、夏場にエアコン下で生活をして運動をやりづらい生活の環境は、汗をかきづらい状況を生み出してしまっています。
そこで、毎日の生活習慣である「入浴」を有効活用っして、「汗」をしっかりかく「訓練」をすることがポイントになります。
ただし、入浴も「汗」と同時に、アトピー性皮膚炎に対して「悪化」と「回復」の両方の側面を持っています。
アトピー性皮膚炎の方が入浴が良いから、といって自己流でしますと、なかなか症状が良くならない、どんどん肌が乾燥し悪くなっていく、という事が起きるのですが、これは「お風呂の温度が高い」という事が考えられます。
ここで言う「温度が高い」とは、健常な方が行う一般的なお風呂の温度(40度以上)でも当てはまりますのでご注意ください。
お風呂の温度が高いことで、お風呂から上がった後の乾燥、そして深部への冷えの状態を生み出しやすくなるので、乾燥状態からバリア機能の低下へ繋がってしまいます。
健常な方のお風呂の入り方と、アトピー性皮膚炎で悩まれている方のお風呂の入り方は、全く持って違います。
いまの時期は外は寒いのでお風呂に入る事自体が夏場よりも氣持ちよく感じると思います。
冬の時期の入浴を「攻めのケア」として、アトピー性皮膚炎の改善のためにしっかり取り入れるようにしてみてくださいね。
では、「正しいお風呂の入り方」ですが、以下の内容をチェックしてみてくださいね。
『お風呂の温度』
39度以内になっているのかをチェックです。
40度以上になりますと、アトピー性皮膚炎にとっては大きな負担となります。
また、自動給油の場合、実際の温度よりも低い目に表示がされる事がありますので、少し氣になる場合には、水温計などを使って測ってみてくださいね。
『お風呂の時間』
汗をかく、冷えを解消する、といった効果を十分に得るためには、一定の負荷=一定の入浴時間が必要になります。
お肌の状態、体調、年齢などにより異なるのですが、一般的にですが1回の入浴では、成人では20~30分、子どもでしたら10分くらいを目安にしてくださいね。
『お風呂の環境』
浴水は直接お肌に触れるものですので、皮膚にマイナスの影響がある要因はできる限り排除するように心がけてください。
特に、水道水中の遊離塩素は、入浴が毎日の反復継続の習慣になりますので、大きな負荷の要因になり得ます。
炎暑の除去はしっかりと行うようにしてくださいね。
お風呂の環境はちゃんと整えてから「攻めの入浴ケア」を実践してください。