🐏アトピーとマイクロバイオータの関係


これまで人間の生活や歴史において微生物が関わってきましたー、という事はお話してきました。


では、アトピー性皮膚炎で悩まれている方のマイクロバイオータはどの様になっているのでしょうか?


これまでの色々な研究でわかってきている事は、マイクロバイオータの多様性が低下し、黄色ブドウ球菌が異常繁殖することです。

皮膚のマイクロバイオータについてはマウスにアトピー性皮膚炎を人為的に作りマイクロバイオータを調べました。

すると黄色ブドウ球菌と特定の細菌が大半を占め、多様性が失われてしまったことがわかりました


アトピー性皮膚炎のマイクロバイオータを見ますと、黄色ブドウ球菌の他にもコリネバクテリウム属の細菌が目立ちました。

コリネバクテリウム・マスティタイデスとコリネバクテリウム・ボービス。

これらは牛や羊の病原体として知られていますが、人体への影響はハッキリとわかっていません。


そもそも黄色ブドウ球菌がトピー性皮膚炎の原因なのかと言いますと、実はハッキリしていません。

黄色ブドウ球菌の局所での増加が皮膚炎の原因なのか結果なのかに関する結論はまだ出ていません。

しかしハッキリしていることがありまして、アトピー性皮膚炎などの湿疹では、菌の多様性が失われた状態で起こり、ディスバイオーシスを制御する事が湿疹の改善に繋がります。


これまで色々とお伝えしてきましたが、個々数年注目されてきているのが「整菌」という考え方です。

整菌とは、マイクロバイオータというエコシステム(生態系)を整えることで健康な状態を維持しようろする自然の理にかなった方法です。


皮膚のマイクロバイオータにおいては、皮膚の表面でバリア機能の最前線を担う微生物の多様性を維持することで、病原体の侵入を防ぎ免疫系の働きを高めることがわかっています。

具体的に言いますと、皮膚マイクロバイオータのバランスを整える成分を利用したスキンケアを行うことです。


近年においては、マイクロバイオームの研究を応用したスキンケアアイテムが出てきています。

このような整菌スキンケアアイテムを使い、皮膚マイクロバイオータのバランスを整える習慣を身につけることで、皮膚の老化を予防し、うるおいのあるお肌を保つことができるようになります。


皮膚の健康を維持するためには、色々な要素を考えながらしていく必要があります。

皮膚のバリア問題細胞の老化問題保湿や栄養の問題皮膚免疫の問題などなど。


これら個別の問題は全て繋がっていまして皮膚マイクロバイオータは様々な要素を調整する皮膚環境そのものと言えます。

焦らず一つずつ改善をしていくことが結果アトピー性皮膚炎を改善していく近道となります。


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