2022.07.06
プラズマローゲンと認知症
みなさん、こんにちは。
本日は、プラズマローゲンのお話です。
今回は、最先端の医学的な内容です。
なかなか耳にする機会のない物質ですね。
プラズマローゲンとは、脳に最も多く含まれるリン脂質で、認知機能において重要な役割を果たしている物質なのです。
以下のような機能があるといわれています。
脳の抗酸化作用
脳神経の保護作用
シナプス神経伝達物質の放出
などです。
プラズマローゲン量の低下に伴い、認知機能の低下を起こすことが認められています。
脳内にあるリン脂質の構成成分のうち、32%はフォスフォチジルエタノールアミンという物質が占めています。
その60%はエタノールアミンプラズマローゲンという物質です。
実はこの2種類の量を血液検査で調べることによって、アルツハイマー型認知症のリスクを調べることができるのです。
2007年の研究で、アルツハイマー型認知症を発症している人たちの血液中のエタノールアミンプラズマローゲンが、認知症ではない人たちよりも、有意に減少していることが報告されています。
認知症には大きく分けると4種類あり、日本ではアルツハイマー型認知症が全体の約70%を占めています。
将来のアルツハイマー型認知症の発症リスクを早めに調べることで、生活習慣の改善を心がけ、発症を遅らせたり予防することが期待されているのです。
今回は、最先端の医学的な内容をお話致しました。
早期発見のための検査法は日々進化しているので、またの機会に新たな検査法を御紹介していきますね。
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