2026.08.12
香りを食べる通信 Vol.7 食べもののSpirit便り 🌿
ごきげんよう🎶
(一社)日本アロマ蒸留協会
代表理事 森あつ子です。
「香りを食べる通信
〜食べもののSpirit便り〜」
今日は第7回をお届けします。
今回の主役は、
ローズマリー。
スーパーでも手に入りやすく、
お料理にもよく使われる身近なハーブです。
お肉やお魚に添えたり、
じゃがいもと一緒に焼いたり。
皆さんも一度は使ったことがあるのではないでしょうか。
でも今日は、
「お料理に使うハーブ」
というだけではない、
ローズマリーの魅力を
少し違う角度から見てみたいと思います。
ローズマリーのSpirit
「自分を呼び覚ます」
ローズマリーの葉を
指でそっと触ってみてください。
その瞬間、
キリッとした香りが立ち上がります。
ぼんやりしていた頭に、
すーっと風が通るような香り。
私はローズマリーを香ると、
「さぁ、今日も始めよう。」
そんな気持ちになります。
私たちは毎日、
家族のこと、
仕事のこと、
誰かのこと、
次から次へと考えています。
気がつけば、
自分のことは後回し。
「私、本当はどうしたいんだろう?」
そんな自分の声さえ、
聞こえなくなってしまうことがあります。
そんなとき、
ローズマリーのまっすぐな香りは、
外へ外へ向いていた意識を、
もう一度、
「私」へ戻してくれる。
私はそんなSpiritを感じます。
「記憶のハーブ」と呼ばれてきたローズマリー
ローズマリーは昔から、
記憶と結びつきの深いハーブとして語られてきました。
ヨーロッパでは、
記憶や追憶の象徴として扱われてきた歴史があります。
そして現代でも、
ローズマリーの香りと
記憶や認知機能との関係について研究されています。
香りを嗅いだ瞬間、
昔の出来事や、
忘れていた人、
懐かしい場所が、
突然よみがえることがありますよね。
香りと記憶は、
とても深いつながりを持っています。
だからこそ私は、
ローズマリーのSpiritを
単に「記憶する」ではなく、
「自分を呼び覚ます」
と表現したいと思います。
忘れていた自分を、
もう一度思い出す。
そんな香りです。
ローズマリーをキッチン蒸留すると
そして、ここからが
私の大好きなところ。
ローズマリーを
ATR POTに入れて蒸留します。
すると、
蒸気と一緒に、
清々しい香りが部屋いっぱいに広がります。
蒸留している時間そのものが、
まるで家の中の空気まで
入れ替えてくれるよう。
そしてキッチン蒸留では、
香りだけを取り出して終わりではありません。
私が大切にしているのは、
香り・栄養・機能性成分。
植物の恵みを、
それぞれ違う形でいただくことです。
香りを含んだATRウォーター。
蒸した後の食材であるアフターATR。
そして下のお鍋に残る、
食材から溶け出した成分を含むATRストック。
この3つすべてが、
キッチン蒸留から生まれる
大切なものです。
ローズマリーを「食べる」
ローズマリーは香りがしっかりしているので、
料理では少量でも存在感があります。
蒸したじゃがいもに。
鶏肉や白身魚に。
トマト料理に。
オリーブオイルと合わせてもおいしいですよね。
そしてATRウォーターなら、
ほんの少し料理に加えるだけでも、
ローズマリーそのものを入れるのとは
また違った香り方を楽しめます。
ここが、
「香りを食べる」面白さ。
香りは多ければいいわけではありません。
ほんの少し。
「何かいい香りがする。」
そのくらいが、
お料理をぐっと引き立ててくれることがあります。
香りは、
目には見えない調味料なのです。
今日の食香(しょっこう)
今日はぜひ、
ローズマリーを一枝、
手に取ってみてください。
指で葉を軽く触って、
その指を鼻に近づけます。
そして、
ゆっくりひと呼吸。
すぐに料理に使わず、
まずは香りだけを感じてみる。
「私はこの香りを、
どんなふうに感じるだろう?」
爽やか?
力強い?
懐かしい?
元気が出る?
香りの感じ方に、
正解はありません。
自分がどう感じたか。
それを大切にしてみてください。
それこそが、
今日のローズマリーのSpiritなのかもしれません。
忙しい毎日の中で、
私たちはつい、
「次は何をしなくちゃ」
ばかり考えてしまいます。
でも、ときには、
植物の香りをひとつ感じて、
自分の中へ戻る時間があってもいい。
ローズマリーの香りが、
今日のあなたに、
小さなスイッチを入れてくれるかもしれません。
誰かになるのではなく、
自分を、もう一度呼び覚ます。
今日も植物のSpiritを、
おいしくいただきましょう。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日、あなたは何のSpiritをいただきますか。🌿
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