心を落ち着かせたいなら、まず胸郭をほぐそう

心を落ち着かせるために

「深呼吸しましょう」
心を落ち着かせたいときによく聞く言葉です。

私も深呼吸そのものは大切だと思っています。
でも実は、深呼吸がうまくできない人がたくさんいます。
ピラティスのレッスンで
「鼻から大きく吸って」
と声をかけると、
肩をぐーっと持ち上げながら息を吸う方が少なくありません。

本人は一生懸命吸っているのに、なかなか呼吸が深くならない。
そんな場面を何度も見てきました。

深呼吸できないのは心の問題?

呼吸が浅いと、
「ストレスが溜まっているからかな」
「リラックスできていないのかな」
と思う方が多いかもしれません。
もちろんそれもあると思います。

でも私は、身体の問題であることも多いと感じています。
その代表が「胸郭」です。

胸郭って何?

胸椎とは背骨の胸の部分(12個)を指します。
そして、その胸椎に肋骨と胸骨が組み合わさってできたカゴ状の骨格を胸郭と呼びます。

肺は胸の前側だけにあるわけではありません。
前にも、横にも、後ろにも広がっています。
だから呼吸をするとき、本来の胸郭は
・前後
・左右
・上下
へと広がります。
この動きがあることで、肺は大きく膨らみ、十分な空気を取り込むことができます。

肩が上がる呼吸になっていませんか?

ところが、
長時間のデスクワーク
スマホを見る姿勢
猫背
運動不足
などが続くと、胸郭はだんだん硬くなります。

胸郭が動かなくなると、本来使いたい横隔膜が十分に働けません。
すると身体は別の方法で空気を吸おうとします。
首の筋肉や肩の筋肉を使うのです。
胸鎖乳突筋や斜角筋と呼ばれる筋肉が頑張って働き、
肩を持ち上げながら呼吸する状態になります。

ピラティスを始めたばかりの方に
「大きく吸ってください」
とお伝えすると肩が上がる方が多いのは、このためです。

私が深呼吸の前に勧めること

だから私は、
「もっと深呼吸しましょう」
よりも
「まず胸郭を動かしましょう」
をおすすめしています。

胸郭の周りには
・小胸筋
・前鋸筋
・肋間筋
・背中の筋肉
などがあります。

ここが硬いままだと、呼吸は入りにくいままです。
逆に胸郭が動きやすくなると、
「先生、息が吸いやすいです」
と言われることがあります。
呼吸を頑張ったわけではありません。
呼吸できる身体を整えただけです。

だからピラティスが役に立つ

ピラティスは、
頸椎
胸椎
腰椎
を滑らかに動かしながら整えていくエクササイズです。

特に胸椎の動きはとても重要です。
胸椎が動く。
胸郭が広がる。
呼吸が入りやすくなる。
呼吸が整う。
思考が整う。
私はこの順番が大切だと思っています。

心を整える前に身体を整える

私は3年間以上ジャーナリングを続けています。
思考を整理することの大切さも知っています。

でも最近あらためて感じるのは、
身体が整っていない状態では、心も整いにくいということです。

心を落ち着かせたい。
だから深呼吸をする。
もちろんそれも素敵な方法です。

でももし深呼吸が苦手なら。
まずは胸郭をほぐすことから始めてみませんか。
呼吸は頑張るものではなく、
呼吸しやすい身体をつくるものなのかもしれません。

そして私は、
心を整える前に、
まず身体を整えることをおすすめしたいと思っています。


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広がらなければ入るものも入らない

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