ハレの日ケの日

ハレの日ケの日

 

日本民族学の用語で、ハレの日は非日常的な行事や特別な日、ケの日は普段どおりの日常を指します。

 

私が子供のころは特に盆正月は特別な日で、ハレの日ケの日が今より明確でした。

 

お正月は、晴れ着を着せてもらいました。お盆には浴衣を作ってもらい少しいそいそとしたことを覚えています。

食卓もすこしだけ豪華なお刺身やおせちなどいつもと違った雰囲気で、子供ながらに厳粛な気持ちになったりしました。

 

時代は移り、ハレの日とケの日の境があいまいになりました。

 

地方でもファストファッションなどは気軽に手に入り、あか抜けた感じです。

その代わり、正月に参拝に行ってもほとんど晴れ着のお嬢さんを見かけません。

 

そういえば先日訪れた浅草寺で外国の方が暑さに負けず浴衣をピシっと着こなしていて、複雑な気持ちになりました。

 

高齢者となるとなおさら、いつもケの日が続きます。

 

今日は映画を見に行って帰りに豪華な食事、と言った日常の変化さえもなくほとんどなくなります。

お化粧をしたり、好きな色のかわいらしい服を選ぶことさえもなんだか気が引けて、いつもの渋めのブラウス。

 

高齢者だからハレの日が少なく、毎日がケの日だってだれが決めたんでしょう。

 

私の母は日頃兄夫婦と一緒に住んでいますからケの日は兄夫婦と、どこかに出かけたり、おしゃれをしたりと言った非日常は私が担当しています。

 

そのどちらも大事。

日常を丁寧に暮らして元気に過ごす。

非日常で刺激を受けてさらに元気に過ごす。

いくつになってもちょっとおしゃれは心が浮き立ちます。

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