『あの頃があったから今がある』

 ~満月の夜に母娘で語る~

 

『あの頃があったから今がある』

というときのあの頃というのは、概ね心にちくっと刺さる出来事のように思います。

 

嫁いだ娘は車で5分の所に住んでいますが、お互いに会社をやっており、話す機会も限られています。

 

会う機会も少ないのですが、話題も一般に言う母と娘の会話というのは殆どありません。

会話の9割は仕事の話や、社会情勢の話。

お互いに今やっている仕事に夢中💑

それはそれで、幸せな親子関係だと思っています。

 

昨夜は15夜でもあり、月の光が煌々と車内を明るくしてくれるなかで、久しぶり5分の親子の会話。

 

そういえば!!

と、お互いに、すごいタイミングで『あの頃があったから、今がある』という思いに至る話題になったのです。

 

あの頃とは、私たち一家にとってまさに試練の時で、その当時関わっていた周囲の人間関係に対してもネガティブな受け取り方をしていました。

それも時の経過とともに、何の感情も伴わずに思い出せるようになった今日この頃。

 

ところがこうやって会社の経営に関わっていても、特に気後れすることもなくいられるのはあの頃の人間関係、人脈が私たちを知らず知らずのうちに成長させていてくれていたことに気づきました。

 

ほぼ同時に『あー、あの頃のあの方の存在が…』と声を揃えたのでした。

その瞬間から過去の記憶すべてが塗り替えられて、同じ出来事が全く別物に感じたのです。

考え方が変わると、記憶っていうのはこんなに書き換わるのかぁ。

ネガティブな感情をもつなんて、なんと不遜なことか・・・

逆に、その時は苦境だと感じていたあの時がなかったら、今もないのです。

 

お月見茶会で月に映るウサギさんの寓話を聞いたからでしょうか。

素直になれる。

全ては必然、筋書き通りということでしょうか。

目から鱗 一覧 忘れられない人々VOL8