忘れられない人々VOL8

忘れられない人々VOL8

 

さよならを言わずにいなくなった君へ

 

今年もひどく暑い夏でした。  タフだと思っていた私も夏バテか体調が絶不調だなあと思いながら早めの実家の墓参りを済ませて帰ろうと思っていた夕方、突然の訃報が友人からの電話で知らされました。

 

 

Yさん、亡くなったって・・・」

友人も涙で言葉が続きません。

 

全く、予想もしていなかった出来事で私もしばらく言葉が出ません。

 

 

「だって、私、今年の初めに仕事の話で会ったのに・・・」

 

友人の話では、その時はすでに余命が告知されてあり、痛みと戦っていた時期だったというのです。

 

 

そんな素振り、少しも見せなかったじゃないですか。

そんなときまでかっこつけるの?

どうして、苦しいんだ、痛いんだといってくれなかたの?

念願だった行列のうどん屋に連れて行ってくれて、うどん食べて、大笑いしたじゃないですか。あれが最後って、どうなんですか。

どうして・・どうして。

 

悲しい時には怒ってしまうという私の変な癖はこの時も大爆発。

私が怒っているときは大号泣しているときです。(苦笑)

 

 

 

『人生があと3日だったら何をしたいか』というワークがあります。

『大切な人に会いに行く』という人が大半の中、

私は、いつも通り仕事をしていたい、

誰かの困りごとを聞いて全力でこたえたいと思って奮闘する。それが一番自分らしい。

大切な人は、いつも心の中にいるから、最後に合わなくても大丈夫。そう思って生きてきました。

 

先に旅立つ人は最後まで仕事して、黙って旅立つ。それも良い。

ところがです、あとに残された人は、せめてさよならが言いたかった、手を握りしめたかった、そんな思いが残るなあと持論に迷いが出ます。

 

 

お通夜の帰り、元同僚3人でこの時もうどんを食べましたが(苦笑)

 

『一緒に仕事しているときはいいことばかりじゃなかったけど、本当に影響受けたよね。

白黒つけたがる私のグレーゾーンを広げてくれたような気がする。

あの出会いがなかったら、会社をやろうなんて考えもしなかったかもしれない』などなど。

 

出会いがもたらした、可能性や奇跡について話は尽きませんでした。

 

 

ところがです、その、お通夜をきっかけに新しい関係性が生まれようとしています。

 

「つなげてくれたんだねえ。一緒に仕事してよってことですか。」

わかりました。そのバトン受け取ります。

天国から見といてください。     

やり遂げますよ。

 

あー、でも、思い出すたびに涙がでる。

かっこよすぎだよ。生きて、一緒に仕事がしたかった。



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