💊デメリットゾーンを 超えた方も 多くいたんですよ


1980年以降に多く見受けられた重症のアトピー性皮膚炎の患者様は、2002年~2003年にかけて徐々にではありますが、減ってきました。

およ?なぜ減っていったのか?ですよねぇ。


理由の一つとして、2000年に始めて日本皮膚科学会がアトピー性皮膚炎のガイドラインを作成したんですね。

僕が二十歳になってアトピー(当時はそう診断されました)で悩んでいたのもちょうどこの頃です。

その時は何も検査もせずただただ見ただけで「きっとアトピー」って診断をされていましたけど(笑)


2000年に作成されたガイドラインの改定を重ね、2008年から2009年頃には当時の最新の内容を追加したアトピー性皮膚炎診療ガイドラインが出来上がりました。


その結果もあって、これまでは各皮膚科の先生の裁量に任されていた治療は、ステロイドが第一基本治療として位置づけた上で、徐々にエビデンスに基づきその使用方法(塗る量や塗り方)が厳格に決定していきました。

ちょっとビックリでしょ?

今はアトピーの治療ではステロイドがほぼ一択なのですが、これがちゃんとガイドラインとして決まったのってここ20年くらいの話なんですよ。


それまではステロイドの使い方も皮膚科の先生次第なところがあったので、当時は一回の治療で10本、20本の軟膏をもらう事も普通でした。

僕も二十歳の時はステロイドとプロトピックだったと思いますが、大量にもらっていました。


今では考えられないと思う方もおられますが、当時はそれが普通だったんですよ。

このステロイドですが、小さい頃から大量に塗り続けますとデメリットゾーンを振り切ってしまい、もうこれ以上副作用に耐えられない、という重症化する方が1980年以降増えたという事実があります。


アトピーで重症化する方が減ったもう一つの理由として、ステロイドの副作用が社会問題になった事もあります。

この時に若い皮膚科の先生などが中心となり、極力薬物に依存せず自然治癒力を中心とした治療をしようとする動きが盛んになってきたことも一つです。

またインターネットが広く普及したことで、ステロイド一択だったものに対して色々な考え方などに触れることで、使用する側である患者様もちゃんと考えて使うようになったことが大きな要因にもなったと思います。


これだけインターネットが広く普及した今、しっかり自分の身体の事なので、他人任せにするのではなく、自分で調べる事もできるようになりました。

ただし、インターネットの情報はこれだけ膨大になったので正しい情報を選別する事ができるようになる必要も出てきましたけどねぇ。


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