2023.07.25
アトピー肌を美肌に変える!
最近、「菌」「細菌」などのキーワードを耳にされることが本当に増えたかなぁと思います。
ヒトの健康は「微生物(共生微生物)」とともにあります。
「???」となるかもしれませんが、ヒトの身体って微生物だらけなんですよ。
特にヒトの遺伝子は、共生微生物の遺伝子により強化されています。
分子生物学の発展は、これまでになかった生命観をもたらし、医学は新しいステージへと踏み出しました。
今までにないアトピーのスキンケアの方法をご紹介したいと思います。
では、いきなりですがまずは簡単なクイズです。
【次の食品が作られる過程で必要な現象は?】
・キムチ
・紅茶
・味噌
・ヨーグルト
日頃から健康的な食生活をされている方でしたら「うんうん」と簡単なクイズだったと思います。
答えは『発酵』です。
発酵とは、細菌などの微生物が持つ酵素の働きによって、糖が酸・アルコール・炭酸ガスなどに分解されることを言います。
例えばヨーグルトをつくるのには、牛乳に特定の微生物(乳酸菌etc)を加えます。
牛乳には乳糖が多く含まれており、微生物の働きにより発酵して乳酸へと変化させ、ヨーグルト独特の酸味を生みます。
「乳糖が発酵して乳酸になる」という現象をわかりやすく言いますと
「微生物が乳糖を消化して乳酸に変えてくれる」
ということになります。
ん?更にわかりにくいですって?(笑)
つまりのところ、牛乳に加えられた微生物はヒトの消化管の代わりに、前もって乳糖を消化してくれている、ということです。
ですので、体質的に牛乳が飲めない方(乳頭不耐症)でも、ヨーグルトやチーズであれば食べることができるのは微生物の活躍があってのことです。
乳糖不耐症は乳糖を消化するラクターゼという酵素が欠乏しているために起こりますが、乳酸菌などの細菌が乳糖を消化する手助けをしてくれている、ってことです。
ヨーグルトに含まれる細菌は、乳糖を分解(消化)することによって糖分を減らしてくれます。
同じ様に、色々な発酵食品に含まれる多様な微生物たちは、食品の糖分を減らして消化を助けヒトの代謝を調整し、さらには免疫系にも働きかけて病原菌の撃退などにも一役かっています。
このように微生物の働きこそが、発酵食品が身体に良いと言われる所以です。
では、ここで少し牛さんについて触れていきます。
牛の胃袋は全部で4つあるとは聞いた事がある方は多いとは思います。
牛は草を食べる反芻動物です。
噛み砕いた草を何度も吐き戻しながらすりつぶして胃に送りますが、その最初の部屋で待ち構えているのは、約1,000兆にもおよぶ微生物です。
ここに棲み着いた特殊な微生物たちは食物繊維を分解して短期脂肪酸を作り出し、それを栄養として吸収する事で牛は生命を維持することができています。
つまり、牛の体には食物繊維(セルロース)を消化できる酵素(セルラーゼ)を作り出す遺伝子が備わっていません。
牛のDNAには、セルラーゼと呼ばれるタンパク質をつくる設計図が含まれていません。
したがって、牛自身が持つ消化能力だけでは、いくら草を食べても十分な栄養が得られず、生命は危機に瀕することになります。
牛が草を食べるのは、体内で共生する微生物にご飯(食物戦士:セルロース)を与え、微生物が発酵させた微生物(消化後の廃棄物)をエネルギー源とするためです。
牛は食物繊維の消化吸収を微生物にアウトソーシング(外部委託)をしている、ということになります。
では、次回はもう少し微生物に触れていこうと思います。
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