2023.06.14
ジャカランダの物語
ジャカランダの物語
前号で伝えたかったジャカランダの物語続編です。
昭和33年長崎県諌早市では、本明川の氾濫で大きな水害がありました。
当時の諌早市副市長 末次吉間氏は、水害を受けた市の復興再生に大きく貢献されました。
その様子を見ていたエチオピアの大統領から見込まれて、ぜひエチオピアに来てほしいと懇願され、エチオピアの財政復興に尽力されています。
その時に授かった世界3大花木のひとつジャカランダの種を持ち帰りました。
その種を知古でもあった、長崎県雲仙市の旅館の経営者、後に小浜町長となる草野壬二
郎氏に託します。「島原半島をジャカランダいっぱいの町にしてくれないか。」
そして、現在、志を受け継いだ『R51』(会の名前)の有志のメンバーで、毎年植樹を続け、
小浜町はジャカランダが国道51号線に沿って並ぶ街になりました。
最初に思った人の夢が伝わって、次の誰かの夢になって引き継がれています。
種は、可能性の種でもあるように思います。
その種を咲かせようと思って奮闘する。
種は、いつ芽を出すのでしょうか。
一週間後でしょうか、2年後でしょうか。
あるいは、風に乗って、全く植えた場所ではないところで花が咲くかもしれません。
私は、晩年の草野仁二郎氏にお会いできる幸運を得ました。
一言で言えばスケールの大きな、それでいてとても愛嬌のあるおちゃめな方でした。
ジャカランダの花を見るたびに草野氏を思い出します。
そして、私なりにそのエッセンスを受け取り影響を受けています。
先人がまいた種が、私という全く違うところで芽を出しています。
思いのバトンは可能性のリレーション。
残念ながら今年は寒の影響でやや花が少ないですが、それでも紫の群花は圧巻です❣