センセ、私開き直ったんですよ！！

これは、短期記憶障害が著しく困っていたAさんが言われた言葉です。

センセは私で先生です💦

なぜか、介護関係者にはセンセと言われます。

支援開始当初のAさんはとても戸惑っていて、とても不安そうでした。

『どんどん物忘れが進んで、自分が自分でなくなってしまうような』感じがしていたのだと思います。

そして一年近くが経とうとしていた時に「私開き直ったんですよ！！」と満面の笑顔で話されました。

それは私が「Aさん最近とても元気ですよね」と言った後だったと思います。

「そうなんですよ、元気なんです私なぜかっていうと○○通所に行ってみんなと会っていると

　とっても元気になるんですよ。だからもう開き直りました。」

なにをどう開き治ったのかについては聞いてみましたが、うまく伝えられないようでした。

私が受け取ったのはこういう事ではないかと思うのです。

『物忘れが感じられ始めて、どんどん自信を失っていった。

自分はどうなってしまうのだろうと絶望的な気持ちになっていた。

ところが通所に行ってみるとみんな自分と同じような気持ちを持っていることが分かった。

分かり合えて、励ましあう仲間がいることで、物忘れが受け入れられた。』

通所事業所は単なる介護負担軽減の場所ではないと私は思っています。

そこにはスタッフのナビゲートもあるでしょうが、他者交流することでのピアカウンセリングが成立しているのです。

これは、もっと世の中に打ち出していいような気がします。