溺愛なのか行き過ぎなのか?

溺愛なのか行き過ぎなのか?


出合った事例の中で何度も自分に問い返すことがあります。

在宅のケアマネジャーをしていると、やはり入所のタイミングと言うのはそれぞれに悩まれるようですし、それぞれのタイミングがあるのだなあと考えさせられます。


ひとつには、経済面が大きく影響します。

入所となると10数万円が毎月かかります。

年金で賄える方は比較的利用しやすいですが、いくらかでも手出しをしないといけない方はやはり慎重にもなられます。

入所で終わりという物でもありません。

そこからが長い方もたくさんおられます。

『思ったよりも入所期間が長くなってしまって、貯えで賄おうと思っていたがすぐに尽きてしまった。どうしよう。』

と言われた方もおられました。


経済面以外にも様々な理由があります。

そのひとつに、『自分が後悔するのではないか』と思って。入所に踏み切れないご家族もおられます。

働きながらの介護となれば自宅での介護量には限りがあり、重症化したケースでは介護不足となってしまう事もあります。

それでも自宅で介護を続けたい。これは愛情なのか、それとも家族の満足なのか・・・

判断が難しいところになります。


そんなときの目安として、『誰のどんなニーズを満たすのか』という視点をブラさないことが大事かと思います。

必要に応じて地域包括支援センターや福祉事務所に相談をして家族の判断は妥当なのかを検討しなければなりません。

特にご本人様が意思表示ができない方であれば猶更、慎重な対応が求められます。


『こんなはずじゃなかった』という終わり方になれば、ご家族も後悔しますので

ご家族を守るためでもあります。

桁外れの人に会う 一覧 医療介護連携交流会に行ってきました