2025.09.06
いざという時は必ずやってくる
いざという時は必ずやってくる
デイサービスから電話。
「Aさんがショックバイタルです。血圧が非常に低く、口唇チアノーゼ見られます。」
という事で、サービス担当者会議で緊急時の連絡体制で決めたようにデイサービスから緊急要請していただく。
Aさんは介護度も重く日頃からコミニケーションは困難な方です。
ほとんど閉眼であり苦痛の訴えも難しい方です。慣れた方でも異変は見つけにくい。
フルタイムで就労の娘さんと2人暮らし。
重度のAさんは娘さんが仕事から帰ってくるまで一人で過ごす時間も長く、
主治医をはじめサービス事業者は『いざという時』周りに誰もいない可能性があることの危険性を伝えてきました。
毎日一緒に暮らすご家族と、専門職が抱く危険性には温度差があります。
これまで何度伝えても在宅サービスを増やすこと、施設入所の選択肢を受け入れてもらえませんでした。
地域包括支援センターを含め、地域全体でサポートしていただくことでなんとかかんとか支援を続けてきました。
そんなAさんに『いざという時』がやってきました。
デイサービスで専門職がしっかりと見守る中で異変は起きました。
そして、迅速な対応がとられ大事には至りませんでしたが、これが一人の時間帯に起きたらと思うと
キュッと心が緊張します。
救急病院にはデイサービスの看護師が付き添い、ケアマネジャーである私も駆けつけて家族の到着を待ちました。
そうしないと病院に受け入れてもらえないからです。
そこまでのことがあって初めて娘さんにも事の重大さが伝わったのか、
「自分では異変に気づけないかもしれません」
「もしも、自宅で一人でいるときに何かあったら私はきっと後悔すると思います。」
ということで病院と連携して施設入所を検討することになりました。
のぞむところで望む暮らしを支えたいのは山々です。
ですが、ご本人にとっての安全を確保することは勿論ですが、本人亡き後家族が『やりきった』肯定感を持って生きていかれるために最善の選択肢を提供することが大事だと思っています。
これまで、私は娘さんからしたら『苦い事』を言う役割を担ってきました。
その『苦い事』は家族の為でも会ったことに気づいていただいたようで
『心からの感謝』をいただきました。
ケアマネジャーとは本人・家族・サービス事業所と一緒に走りぬく仕事であります。