旅の道ずれ

旅の道ずれ


友人2人と3人で若いころから付かず離れず人生という旅の道ずれをしてきました。

かれこれ40年以上になりますから結構長い付き合いです。


同じ職場に就職し、結婚し、子供を産み育て・・

そして、お互いに言わず語らず人生の荒波も越えなければならない時期はそっとしておくという旅を歩いてきたのです。


3人のうちのひとりのお父様がなくなり、お参りに行った帰りの車中のことです。

私が、「私がいなくなっても困る人はいないから楽。」と言ったような主旨のことをいったとき、

「私が困るよ。」と友人が言いました。

(え?以外・・そんなこと思ってくれてたんだと心の声)


子供も育て上げ、それぞれに伴侶を迎え独立。私に頼ってくる人はいません(笑)

連れ合いもおらず、自分ひとりの身の始末。と言ったことを考えていた私とは裏腹に

彼女は「私がいなくなったらこの人たち(家族)が困る。」といつも思ってきたよ。というのです。

「私がいなくなったら誰かが困る。」なんて、一度も考えたことがありませんでした。


ここが、決定的にちがうんだよなあ。

だから、彼女も周りにはいつも家族がいるのです。

私はもっぱら1人(笑)


自分の在り方にずっと、コンプレックスを持ってきましたが、もうやめることにしました。

『みんなちがってみんないい』

私にも私の良さがあるでしょう。


越し方、行く末、そしてたった今を考えたのでした。

きっと、友人のお父様が最後に教えてくださったのだろうと思います。

ご冥福をお祈りいたします。


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