何のために生きる

何のために生きる


Aさん夫婦には子供さんがいません。

夫婦仲良く暮らしてきましたが、数年前から妻のBさんに認知症状があらわれて、今はグループホームに入所しています。

一人暮らしとなったAさん。

ちょっと気が短くて喧嘩っ早い。

そんなAさんを良く知って、周囲との関係性をとりなしてきたのはBさんでしたが、その支えがなくなって、Aさんは地域の中で孤立。トラブルが絶えず、とうとう警察のお世話になることも。


そんなAさんを「私が責任を持つのでよろしくお願いします。」と買って出たのが幼いころからかわいがっていた姪のCさんでした。

車で2時間近くかかる近隣の件からコロナ禍のなかも通って世話をしていたCさん。

Aさんも全幅の信頼で、トラブルもなく平和に暮らせていました。


ところがです。神様は非情です。

なんと、姪のCさんが急逝したのです。


頼りを失ったAさん。

突然の出来事で、Aさんからしたら突然目の前から消えていなくなったくらいの印象でしょう。

財産も全部Cさんにと思っていたくらいの間柄でした。

心中いかばかりか。


そして、みるみる元気を失ったAさん。

人は、ご飯さえ食べれば生きていかれる。

そんな単純なものではありませんね。


生き甲斐・・・何のために、誰のために生きて、今日一日生きてよかったと寝るときに思う。

あんなに元気で誰のいう事も聞かないくらいの聞かん気だったAさん。

『らしさ』というのは、関係性の中で作られるものなんだと改めて思います。


Aさんの生き甲斐をつくることはできるかなあ・・・自信がありません。

焦るときほど・・・ 一覧 感動したい