記憶は一人のもの

記憶は一人のもの


子供たちが小さかったころからずーっと交流のあるママ友・・・(だんだんババ友になっていますが)

3人で恒例の持ちより忘年会をしました。

何を持ってくるかは内緒で、それもまた楽しみ。かぶるかかぶらないか考えながら準備します。


そんなこんなで忘年会当日、どうでもいい話をずっとしていたら、

A子さんが「私は、謝らないといけない人がいる」と言い出しました。


「二人とも覚えているだろうけれどもあのアクシデントのあとのお見舞いの件で、C子さんに対して配慮が足りなかったんじゃないかとずっと気になっていたのよ。」と。


私とB子さんにその記憶はありません💦

「いやー、ごめん覚えていない」


A子さんが詳しく話し出すと『そんなことがあったような気がする』というくらいまで思い出しました。


それにしても、いつも優しいA子さんが懺悔しないといけないようなことをするはずがないのです。

実際、当事者のC子さんとA子さんは未だに仲良く交流が続いているという事。


『そんなに気になっているんだったら、率直にあの時はごめんなさいと言ったらどうだろうか』

という結論になりましたが・・・

同じ出来事でも人の記憶ってこんなにも違うんだなと改めて感じたのでした。


お互いに年を取ったという事でしょうか、ここまで心を洗いざらい話すことはあんまりなかったような気がします。

「話せてすっきりした」と言ってA子さんは帰りました。


浄化ができたならよかったです。

A子さんはここ数年大きな病気をしていて、やっと少し乗り越えたところ。

試練というにはつらい時期が続きました。いまはとても元気ですが。

忘年会のボヤキ会が少しなにかお役立ちできたのかな。


私たちはクライアントの回想を聞く機会が多いわけですが

思い出はその人一人のものであり、共有も共感もできないのかもしれない。


ただ、寄り添って聞くだけ、それでよいのかも知れません。

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