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米を寝かせる文化
平成の米騒動を思い出して
お米の値上がりがすごいことになっていますよね。
平成の米騒動といわれたのが1993年。
冷夏で米が不作で、政府は急遽タイからお米を輸入。
当初は日本米に近いカリフォルニア米を
いれようとしたらしいのですが
確保できなかったとのこと。
当時タイ料理が今ほど日本でポピュラーではなかったし
タイ米を食べたことがない人も多かったと思うのです。
くさい、まずいの大合唱だったのを覚えています。
私はタイの香り米ジャスミンライスが大好きなので
安く手に入っていいわ〜などと思っていましたが。
この話はあちこちで何度かしているのですが、
実はこの数年後にタイの地方にホームステイに行ったんです。
子ども二人と私とで。
そこで言われました。
1993年、日本がタイ米を大量に買ったことで
タイや、タイからお米を輸入している国では
米価が高騰して大変だったんだ、と。
そんなことは考えもしなかった私は
日本人として恥ずかしくなりました。
世界の情勢など、全く考えてもいなかった、、、。
そんな状況なのに日本では
タイ米はくさい、まずい、と大騒ぎ。
さらにひどいことには
日本米が手に入りだしたころには
タイ米はどうせ売れないと
捨てられているというニュースもありましたっけ。
米価高騰で困っている国からしたら
とんでもない話です。
私たちが何を食べるかが、
世界とつながっていると痛感させられた一件でした。
米を寝かせる文化
令和の米騒動では
1993年とは違う構造のようです。
備蓄米が放出されて多少なりとも価格が沈静するとよいのですが。
ここ数年、我が家では日本米はほぼ玄米で購入。
大多喜の家の周りの農家さんから
お米を大量にいただいた経験がきっかけでした。
たぶん新米ができる時期で
古米を保管する冷蔵スペースがなくなったんでしょう、
30kgもタダでいただいた時があったんです。
さすがにそれを入れるほどの冷蔵スペースがあるはずもなく。
あまり使っていない部屋の押入れに入れて保管。
使う都度精米していたのですが
十分美味しく最後まで食べ切ることができました。
いわば、個人の備蓄米です。
あとは、たとえばインドのバスマティライス。
食べ慣れない人は無理かもしれませんが
我が家ではみんなこれはこれで大好き。
(以前、母を南インド料理店につれていったら
バスマティライス、まったくダメでした)
バスマティが炊き上がる時の香りもいいんですよ〜。
バスマティライスは
パラパラになるのをよしとしているのです。
だから余計な水分を抜くために
寝かせるんですね〜。
熟成米の方が高級とされるんです。
アクエレッロやカルナローリなど
イタリアのリゾット用のお米も
5年ほど寝かせるのがよいとされていると
以前テレビで見ました。
我が家では最近バスマティ米も
インド食材店で大袋で買って使っています。
和食のおかずの時はさすがに使いませんけどね。
チャーハンとかにはぴったりですよ。
技術なくしてパラッパラに美味しく仕上がります。
昨日はリゾットを作るのにバスマティを使ってみました。
いつもと同じように作っているのですが
ピラフっぽい仕上がりに。
これはこれでとてもおいしかったです。
アジアのお米は湯とり法で炊く、とはよくいわれますが
炊飯器や土鍋などで、日本米のように炊いても
美味しく炊けます。
吸水量がお米によって違いがあるものの
まあ、大失敗ということはないと思います。
あ、あと、もう何年も前に黒米と赤米を
これまた大量にいただいたんです。
今も時折使いますが
ま〜ったく問題なく美味しいです。
ちゃんと密閉して保管していれば。
少し前にも、贅沢にも黒米100%で
ミラノ風のリゾットを作ったら
お客様にも大好評。
スイスでは、国民一人一人がしっかり備蓄することで
永世中立国として機能しているとききます。
いろいろなもしもに対する備蓄、
考えてみる価値はあるんじゃないかな、、、。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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