成長に合わせたフード量の目安と考え方

 飼い主の誤解でフード量不足による子犬の問題行動をとてもよく見受けます。つまり少な過ぎるということ、、、なぜ飼い主の誤解かというと、ペットショップから子犬を譲り受ける時にあまりにもたくさんの説明を聞きすぎて、成長に合わせて量を増やしていくという大切なことを聞き逃していると思われます。特にまじめな飼い主はドッグフードのみを最初に聞いた量だけを与え続けてしまうのです。そうするとこのような問題行動が出てきやすいです。例えば痩せすぎ・早食い・食糞・フードアグレッシブ(食べ物を見ると攻撃的になる行動)、毛の痛みなどなど。当たり前のことですが飢餓状態で精神的にも肉体的にもきつい状況になっているのです。

 子犬がペットショップにいる間はそんなに広くないスペースで過ごしているため運動量は多くないですが、連れて帰り家の中で開放して遊ばせれば当然嬉しくなって動き回ることでエネルギーを消費します。特にポヤ~としている子犬よりチャカチャカと落ち着きのない子犬の運動量は想像以上に増えることになります。子供で例えると体重が同じ40キロでもゲームが好きで一日中部屋にこもっている子と、朝からサッカーで動き回っている子ではお腹の好き方も全然違うのはお判りいただけると思います。ですのでドッグフードの裏に記載されている給仕量にピッタリ当てはまる子の方が少ないとお考え下さい。さらに言えば子犬の生後3か月くらいが子供で言うと幼稚園入学くらいで、そこから生後7か月には中学生くらいまで一気に成長が加速します。わずか4,5か月の間に体が何倍も育つ時期なのです。この時期に成長に合わせた量を与えなければいろんな悪影響が出てくるのは当たり前のことです。

 では与える量の目安はどうすれば良いのか?ずばり便の状態を観ながら増減していくことをお勧めします。つまり便がゆるくなるまでは増やし続けてください。便の後半は多少ゆるめですが、出始めの便の状態が通常ならば増やしてあげてOKです。増やして便がゆるければ次回の量は減らし、また便が落ち着いたら増やすことを繰り返します。子犬時期は驚くほど量が増えていきますが、成長に伴い食欲も落ち着いてくるので安心してください。

 

 いかがでしたか?人はついつい自分の時間軸と同じように考えてしまいますが、子犬の成長速度は人の何十倍も加速しているため、このようにフードの与える量にもギャップが生まれるのでしょう。皆さんの周りでも同じような勘違いをされ悩まれている飼い主さんがおられると思います。ぜひお伝えください。
失敗しない子犬選び 6つの質問 一覧 犬の食糞行動 3つの原因と対策について