2026.04.09
往診 立った!
先日、クライアント様より往診のご依頼をいただき、世田谷へ伺いました。
ご相談は、80代のご高齢の方。
医師からは「できるだけ早く手術を」と勧められている状況でした。
ただ、ご家族としては——
これまで両膝の手術も経験されている中で、
「これ以上、身体に負担をかけていいのか…」
「他にできることはないのか…」
そんな想いで、今回ご相談をいただきました。
レントゲンやMRIを拝見すると、腰椎のすべりは大きく、脊髄への圧迫も強い状態。
正直なところ、
歩行は難しく、車椅子での生活が現実的に想像される状況でした。
初回の施術では、ベッドへの移動も2人がかり。
うつ伏せになることはできず、仰向けでの施術となりました。膝も伸びきらず曲がったまま

ここで私が選んだのは、頭蓋から全身へ働きかけるアプローチ。
「そんな優しいので変わるの?」とよく言われますが、
だいたい、そういう時ほど変わります。笑
身体が「本来の状態」を思い出せるように、静かに整えていく。
施術後、ふっと表情がゆるみ、
「あ、なんかいいですねぇ…」と柔らかな笑顔。
まずはここから。

1週間後の2回目。
ポータブルテーブルを持参し、
「今日はちょっとチャレンジしてみましょうか」と、なんとかうつ伏せへ。
(内心はまあまあドキドキしてます。笑)


背面から全身を調整。浮腫みもあります。
脚長差もなかなかのズレ具合でしたが、
整えていくと、股関節や四肢の動きがみるみる変わっていきます。

足の長さも揃ってきました♪
ご本人が一番びっくりされていました。
「あれ?動く…?」
その一言が、すごく良かった。
身体が変わる瞬間って、こういう静かな驚きから始まるんですよね。
そして施術後。
ベッドから車椅子へ移動する場面。
本来であれば、2人で「せーの」で支える流れです。
…のはずが。
ご本人が、
「よいしょ」
と、自然に身体を動かし——
ひょい。
一同、フリーズ。
「えっ?」
「今、自分でいきましたよね?」
「いやいやいや、今の見ました?」
そして、誰かが言いました。
「…これ、立てるんじゃないですか?」
(急に無茶振り。笑)
半信半疑の中、
「よいしょ…」

……立った。
「いや、立ったーーー!!!」
拍手と笑いと驚きが一気に溢れる空間。
ご本人も、きょとんとしながら、ちょっと嬉しそう。
「え、私、立てるの?」みたいな顔。笑
あの瞬間は、本当に忘れられません。
人の身体って、すごい。
「もう無理かもしれない」と思っていたその奥に、
ちゃんと力が残っている。
しかも、タイミングが来ると、しれっと出てくる。
ドラマみたいに派手じゃないんです。
むしろ、
「え、今?」みたいな感じで出てくるのがまた面白い。笑
これからも焦らず、無理なく。
でも、その人の中にある力は、ちゃんと信じて。
一歩一歩、進んでいきましょう。
今回も、大切な場面に関わらせていただけたことに、心から感謝です。
