往診 立った!

先日、クライアント様より往診のご依頼をいただき、世田谷へ伺いました。


ご相談は、80代のご高齢の方。

医師からは「できるだけ早く手術を」と勧められている状況でした。


ただ、ご家族としては——

これまで両膝の手術も経験されている中で、


「これ以上、身体に負担をかけていいのか…」

「他にできることはないのか…」


そんな想いで、今回ご相談をいただきました。




レントゲンやMRIを拝見すると、腰椎のすべりは大きく、脊髄への圧迫も強い状態。


正直なところ、

歩行は難しく、車椅子での生活が現実的に想像される状況でした。


初回の施術では、ベッドへの移動も2人がかり。

うつ伏せになることはできず、仰向けでの施術となりました。膝も伸びきらず曲がったまま




ここで私が選んだのは、頭蓋から全身へ働きかけるアプローチ。


「そんな優しいので変わるの?」とよく言われますが、

だいたい、そういう時ほど変わります。笑


身体が「本来の状態」を思い出せるように、静かに整えていく。


施術後、ふっと表情がゆるみ、

「あ、なんかいいですねぇ…」と柔らかな笑顔。


まずはここから。




1週間後の2回目。


ポータブルテーブルを持参し、

「今日はちょっとチャレンジしてみましょうか」と、なんとかうつ伏せへ。


(内心はまあまあドキドキしてます。笑)






背面から全身を調整。浮腫みもあります。


脚長差もなかなかのズレ具合でしたが、

整えていくと、股関節や四肢の動きがみるみる変わっていきます。


足の長さも揃ってきました♪


ご本人が一番びっくりされていました。





「あれ?動く…?」


その一言が、すごく良かった。


身体が変わる瞬間って、こういう静かな驚きから始まるんですよね。




そして施術後。


ベッドから車椅子へ移動する場面。


本来であれば、2人で「せーの」で支える流れです。


…のはずが。


ご本人が、


「よいしょ」


と、自然に身体を動かし——


ひょい。




一同、フリーズ。




「えっ?」


「今、自分でいきましたよね?」


「いやいやいや、今の見ました?」




そして、誰かが言いました。


「…これ、立てるんじゃないですか?」


(急に無茶振り。笑)




半信半疑の中、


「よいしょ…」




……立った。




「いや、立ったーーー!!!」


拍手と笑いと驚きが一気に溢れる空間。


ご本人も、きょとんとしながら、ちょっと嬉しそう。


「え、私、立てるの?」みたいな顔。笑




あの瞬間は、本当に忘れられません。


人の身体って、すごい。


「もう無理かもしれない」と思っていたその奥に、

ちゃんと力が残っている。


しかも、タイミングが来ると、しれっと出てくる。


ドラマみたいに派手じゃないんです。


むしろ、


「え、今?」みたいな感じで出てくるのがまた面白い。笑




これからも焦らず、無理なく。


でも、その人の中にある力は、ちゃんと信じて。


一歩一歩、進んでいきましょう。




今回も、大切な場面に関わらせていただけたことに、心から感謝です。




初めての出雲大社へ 一覧 本日の弁当