2025.04.21
首がピキッとなった(首の寝違い)
「2日前に仕事中にふと左を向いたときに首にピキッと強い痛みが走った」というK様(30代女性)。
その後、顔を左に向くとき、上向くときに強い痛みがあり、湿布を貼ったがあまり変わらず痛いままとのこと。人に呼ばれても振り向くと痛いので体ごと向かないといけないそうです。
以前に何度か行ったマッサージだと返って悪化するかもと、しっかり見てくれそうな所を探して当院に来院されました。
<ピキッの原因>
この「首がピキッとなる」は時折お話を伺いますが、これは「寝違い」の一種です。寝ているときに起きるのが「寝違い」ですが、現象は全く同じです。
寝違いは、ひどいものですと筋肉の繊維が傷つき炎症が起きることもあります。その場合、激痛と可動域の強い制限が起き全く動かせなくなることもありますが、症例的にはかなり少ないです。
今回のK様の状況はよくあるケースです。痛みの原因はピキッという瞬間に筋肉が過緊張状態になってしまったため、その筋肉に力を入れると痛いのです。
日常生活でしょっちゅう顔を色々な向きに変えていますので、首の可動域が広いことはどなたも知っていますよね。その分、痛みのため可動域の制限を受けると結構不便でうっとうしいものです。
とはいえ、首は痛くても歩き回れるので、家事も仕事も一応できます。腰で同じ現象が起きたら「ぎっくり腰」です。「寝違い」と「ぎっくり腰」は基本、痛む場所が違うだけです。
<施術内容と効果>
今回の寝違いの場合は、痛い筋肉がそのまま原因筋となっています。痛みが強いため、いきなり過敏になっている患部をほぐして緩めるのは得策ではありません。
全身はもちろん、肩や肩甲骨や背中など関連する部位を丁寧にほぐして、それから患部へのアプローチです。首の筋肉は患部筋以外もかなり張っていたため、時間をかけて丁寧に緩めていきました。
施術後起き上がっていただき、首の動きを確認していただくと、左向くのは90%回復、上向くのは70%まで回復しました。K様も安心されていました。
寝違いによる可動域制限が1回で100%回復することもありますが、程度によります。K様は2週間後に来院されましたが、前回の施術後からまた改善していました。
「今はほとんど大丈夫だけど少しだけ突っ張る感じが残っている」程度になり、施術後それもスッキリ解消しました。
首がピキッとなるのも寝違いも、突発的に起きたように感じますが、原因は突発的ではなく疲労や張りが蓄積されてきた結果です。その疲労度がひどい人ほど寝違いも酷くなります。ぎっくり腰も同じです。
K様も最近仕事が忙しく疲れがかなり溜まっていた自覚がありました。
体のどこの部位であろうと「ピキッ」は明らかな疲労サインでもあるので、早めにメンテナンスしてあげるのが良いと思います。