Kotorine(ことりね)徳島県美馬の自然栽培農家

​​徳島県美馬市は徳島の西部に位置し『にし阿波』と呼ばれる地域の一つで、吉野川沿いに広がる田園風景は人の心を癒してくれます。
​ですが、美馬市も他地域と同じように高齢化が進み、農業を辞め耕作放棄地となるスピードが年々早くなっていきます。
​そんな中、2016年からことりねのお米作りはスタートしました。3畝ほどの小さな田んぼをお借りし、稲苗は友人農家に分けてもらい、田植えも機械でした。
​(手植えする予定がこ好意で知らぬ間に植えられていた笑)
​稲刈りも、2〜3時間で終わるだろうとやってみたら、日が暮れても終わらず、天日干しは農道のガードレール
​そんなところからのスタートでした。
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​そこから少しずつ田んぼが広がり、今は約2町(約6000坪)をやっています。
​kotorineのお米作りは、苗を1本づつ手植えします。
​天敵とされるジャンボタニシをうまくコントロールし、除草のお手伝いをしてもらいます。
​道具を使っての除草もします。
​収穫は手刈り。
​竹を組み立てハザ掛けで天日干し。
​足踏み脱穀で脱穀します。
​籾摺りと色選は機械でやりますが、品種によっては手選別もします。
​農薬や肥料は使わず、田んぼから生まれた藁や籾殻は田んぼに返します。

​そんな昔ながらのお米作りを家族3人でやっていますが、だんだん田んぼが広がっていくので仲間を募集することにしました。
​「​kotorine田んぼファンクラブ」​
​ご自身の街にいながら、「自分の田んぼ」が持てるシステムです。
​定期的に田んぼに来て一緒に作業しましょう。
水管理等はkotorineがやります。
​​田んぼファンクラブのお申し込みは​​​こちらをクリック​

【3月浸水】​​

3月上旬から中旬ごろ、大切に保管していた種籾を選別し、浸水させて芽出しをします。
​塩水選といってある程度の濃度にした塩水につけて浮いてきた種籾を取り除き、
​中身の詰まった種籾だけをネットに入れて浸水します。

写真下段​
​​根が出てきました。
​天候にも左右されますが、だいたい浸水から10日ほどで出てきます。
​写真の種籾は、バスマティライスと日本米を掛け合わせた長粒米
​『サリークィーン』です。​
​日本のお米に比べると細長いのがよくわかりますね。​

【苗床作りと播種】
苗を育てるための育苗スペースは、田んぼの中に直に作ります。
​ある一定の大きさに作ったら種籾を蒔き、赤土を被せ板などで踏み固めます。
​そうすることで雑草が抑えられます。
​(それでも生えてきますが)
​写真では、娘が遊び感覚でぴょんぴょん飛び跳ねて楽しそうでした。
​さらに鳥さんたちに食べ尽くされないように、不織布をかけます。
​マルチ(保温のためのビニール)はせず、自然の温度に任せて、ゆっくり成長していきます。
​2週間ほどで発芽します。
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​​浸水、苗代作りの動画→クリック​

【田植えの準備】
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田植えの準備で貸せないのが、マサツグ特製のこの定規です。
​kotorineのお米作りは株間40〜45センチ間隔で1本づつ植えていきます。
​(品種によって変えています)
​真ん中に苗を置き、角に当てて苗を植えていきます。
​この定規を使って、とてもきれいに植えていくんですよ。

​田んぼの耕運機はトラクターを持っている友人に頼みますが、
​微妙なところはトンボを使って手作業でやります。
​水が均一に入るようにしないと、後の草取りが大変です。

​​​田植えの準備の動画​​クリック​
田植え
​​​​【5月下旬から6月 田植え】​
品種にもよりますが、5月下旬から6月にかけて田植えを行います。
​苗床で育った稲は5〜6葉が出ている茎の太いものから選んで抜いていきます。
​根張りもすごいので、ゆっくり慎重に引っ張ります。
​稲のよく似た稗(ヒエ)と間違えないようにします。
​稲は葉が分かれているところに産毛のような毛が生えているので
​それを目安にします。
​選別しながらなのでとても時間のかかる作業で、
​好き嫌いが別れるかもしれないです(笑)
​私(モンチ)は得意ではありませんが、
​娘はけっこう好きと言って黙々とやってくれます。
​その姿は、稲とおしゃべりしているようで可愛らしいです。

​集めた稲を田植えする田んぼに運び、手作りの定規を使って植えていきます。
​田んぼによっては柔らかいところ、しっかり硬いところなど、それぞれの個性がありおもしろいです。
​お日様にあたって温かいところや、奥の方はひんやりしていたり、
​その温度を感じたり、いろんな生き物を見つけたりしながら田植えをします。
​我が家は素足で入りますが、虫やカエルが苦手な方は「田靴」という
​田んぼに入るための長靴があると良いでしょう。
​ホームセンターで簡単に買うことができます。
​余裕が出てきたら、田靴を脱いで泥の中に足を突っ込んでみてください。
​アーシングと泥パックができますよ。

田植えの動画→クリック​
【稲の分けつ】​

イネ科植物の枝分かれにことを「分けつ」と言います。
​種から出た茎の根本から新しい茎が出てきます。

​一般的には、機械で何株かまとめて植えます。
​苗1株で茎が20本前後になると「分けつ」は止まります。
​1株の苗が3~4本とすると、1本の苗の茎が5~6本になったら分けつは止まると言われていますが、kotorineの田んぼでは1本の苗からどんどん分けつして、
​地力の良いところでは、80〜100本近い分けつが起こります。
​幅を広く開けて植えることで、根張りがとてつもなくしっかりしていて、茎もとても太いです。
​この植え方が、特に在来種の旭一号にはあっています。
​この農法を教えてくださった熊本の方の田んぼの分けつもの凄いものでした。



【ジャンボタニシとの共存】​
2番目の写真の左側の根元にピンク色の塊が見えるでしょうか?
​これはスクミリンゴガイ、通称「ジャンボタニシ」と呼ばれる大型の巻貝の卵で、
​とても鮮やかなピンク色をしていて、初めての方はちょっとビックリされるかも
​しれません。
​この、ジャンボタニシは県西部に多く生存し、植えたばかりの苗を食べ尽くしてしまうので、駆除する薬が売られているくらいです。
​畔で刈った草をジャンボタニシが田んぼの中で食べていたのをみて、工夫次第で
​利用できるかもと試しにやってみました。
​田植えした後水を入れるのですが、乾かない程度にしてぬかるみのままにします。
​そうすると、雑草が生えてきます。
​それをジャンボタニシが食べている間に、稲が大きくなり、
​そうなるとジャンボタニシはもう稲を食べなくなります。
​いわゆる天然の除草剤ですね。
​後から、道具を使って除草作業もしますが、ジャンボタニシがいない田んぼは
​かなり除草がきついです。
​それくらい、ジャンボタニシの力は大きいです。
​天敵とされるジャンボタニシを味方にして、みんなで美味しいお米作りを
​目指しているのがkotorineのお米作りの特徴のひとつです。


[出穂と開花]​​​

出穂は「しゅっすい」と読みます。
​茎を割って薄緑色の穂が出てきます。
​上の写真を見ると、穂にお花が咲いています。
​調べてビックリなのですが、稲の花はひとつの穂に
​およそ100〜200個​の花がつくそうで、ひとつひとつの花が咲いているのは
​2時間ぐらいだそうです。
虫眼鏡でじっくり観察してみたくなりました。
​そして、このお花が籾(おこめ)になっていきます。
​この時期から台風がやってきたり、最近ではゲリラ豪雨なんかもあったりして
​ちょっと気になる時期ですが、お米はなんとなく帳尻合わせて成長してくれます。
​私たちが、あれだこれだと考えて対策を立てることは土手も大事ですが、
​まずは稲の力を信じることが大切だなと教えてくれます。
【10月稲刈り】​
稲穂が黄金色に輝いてきたら、いよいよ稲刈りです。
​旭一号はとても背が高い稲で、刈る時に脱硫しやすいので
​扱い方には注意です。
​雑に扱うとすぐ、穂からお米がポロポロ落ちます。
​1本植えは根張りがすごく、また茎も太くて硬いので
​ノコギリ鎌でザクザク切るのがオススメです。
​地力の良い田んぼでは分けつの量が多いので、
​一掴みでは刈れません。
​幅を広く植えているので、稲の中に潜るとまた別の世界が広がり
​とても楽しいです。
​もう田んぼには水はないのに、美しいアマガエルちゃんとたくさん出会います。
​暑すぎず寒すぎず、風邪の音や鳥の声を聞きながら、稲刈りすもよし、
​ただひたすら鎌でザクザク切る音だけに集中し、没頭するのも良いです。
​いろんなことが閃いたり、気づいたり
​ちょっとしたメディテーションです。
​また、田んぼで食べるお昼お飯は最高です。

​ [ハザがけ]
​刈った稲を束にします。
​前年度に収穫した藁を一晩お水につけて柔らかくしておきます。
​2〜3本取って束に巻き付けます。
​以前は、縛ってねじって指で押し込んでいたのですが、今はねじってカタツムリのようにくるくると巻くだけで、束がずれないことを教えてもらい
​かなり楽になりました。

​竹を組んでハザがけにし天日干しします。
​ひとつの束を7:3に分けてかけます。次にかける束はその逆にして
​重ならないようにし、ムラなく乾くようにします。


稲刈りの動画→​​クリック​
 【稲刈り 番外編】​
​写真の娘は当時の身長が151㎝ほどです。
​よく見ると、娘と同じか少し長いくらいです。
​この田んぼは、7〜8年ほど耕作放棄地で
​横の溜池から水をひくため、ジャンボタニシがいなかった場所です。
​草の勢いが強く、除草が追いつきませんでした。
​そうすると草と稲がお互いどんどん伸びてこんな長さになりました。
​なんか刈るのに時間かかるなーと思ってたのですが、
​娘が稲の横に立っているのをみて、その長さにビックリしました
​普通だと草に負けて稲が育たないのですが、
​自然栽培だからか共存というか、背比べしているのか
​とてもおもしろい田んぼでしたが、翌年はソーラーパネルにするということで、
​この1年だけでした。

​どこもそうだと思うのですが、使われなくなった田んぼが
​ソーラーパネルに変わっていきます。
​(ここは使っていたのだけれど)
​ソーラーが良いとか悪いの話でなく、耕す人が減るということは
​作る量も減っていくわけです。
​一方で、外国から食べ物がどんどん入ってきます。
​いつの季節でも、いろんなものが食べられる幸せを私たちは体感していますが、
​地元で採れたてのものをいただく幸せも知っています。
​それらがバランスよくなれば良いなーと思うのですが、

農業をやる人は減っていきます。
​私たちは、作るまでのプロセスを楽しみ、
​食べることで大地から愛をもらっていると、考えています。​

​​

​そんな仲間が増えることを思い描いています。


​​
【足踏み脱穀】
ハザかけしてある程度乾いてくると、今度は脱穀です。
​明治末に開発されたという「足踏み脱穀機」というものを田んぼに持ち込んで
​脱穀していきます。(それより古いのは「千歯」という道具)
​乾燥させた稲の穂先から籾を外す作業のことを脱穀と言います。
​多くの農家さんは、コンバインという機械で、稲刈りと共に脱穀もします。
​我が家にも、友人から預かっているハーベスタという機械で脱穀できるのですが、使ってみたところ、しっくりこない、、
​足踏み脱穀は、電気を使わず足で踏んで動かします。
​木製のものをご近所さんにお借りしていたのですが、自分たちのペースで使えるのが良いので買いました。
​足踏み
​脱穀機のギコギコ回転する音や、足で踏むリズムを楽しみながら脱穀する方が楽しいので、ぜひ体験してほしいです。

​脱穀した後の藁は、来年に使う分を置いてあとは田んぼに返します。
​また次の年の良い土になってくれます。

​そして、籾摺り、色選(小さな石や籾殻などを取り除いてくれる機械)にかけ、
​品種によっては、最終手選別をして、お客様のもとに届けします。

​種籾ひとつひとつ、苗1本1本、米粒ひとつひとつ、自分たちの手によって
​お米作りが行われます。
​周りからは変人と呼ばれたりしますが笑、
五感をフルに使って大自然恵みを受け取り​お米や作物を作っています。
​そんなお米をぜひ食べてみてください。

お米作りのまとめ動画→クリック​
​​そして一緒に体験しませんか?




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