Dashi Kitchen ZEN(だしキッチン膳)

お出汁のこと

「だし」に正解はあるの?
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​小さい頃から料理番組が大好きで、毎日のように見ていました。
​そして私の両親は共働きだったので、母がよく買っていた「きょうの料理」や「暮らしの手帖」を見ながら小学生の頃からご飯を作っていました。
​グラタンやコロッケなど様々な料理も、レシピ通りに作るとできあがることに感動し、中高生のときには様々な料理に挑戦していました。
​でも、唯一わからなかったのが「だし」
​レシピの中に出てくる「だし大さじ2」や「だしカップ1」がいつも???でした。
家にある顆粒のだしを使うのですが、何となく違う気もする。
​大抵「だし」の作り方は書いてないし、書いてあっても昆布とかつお節でわざわざ作るの?って思っていました。
​いざ作ってみても、合っているかどうかもよくわからない・・・。
​だから顆粒だし、だしパック、麺つゆ、白だしと色々「なんとなく」
​でも、モヤモヤしながら使っていました。
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​今、だし教室をしていても
​「正解がわかりません」
​「よくわからなくて・・・」
​という声をよく聞きます。
①料理の「だし」​​

​「出汁の正解」を知る前に
​そもそも「出汁とは何ぞや?」

​「だし(出汁)」とは、煮のことで食材を煮てできるエキスです。

大根を煮れば大根出汁
かつお節を煮ればかつお出汁
鶏肉を煮れば鶏出汁

食材それぞれに出汁があります。​​​​​​​​​​​​
鶏肉とねぎを煮てできた「出汁」にちょっぴり塩を加えて味わった時、「中華だし(顆粒)と同じ味がする!」とびっくりしました。
​そしてそう感じた自分に衝撃を受けました!

つい、何気なく使っている顆粒の○○の素や液体のつゆ。
​その味は、本来素材を煮てできる出汁に「近づく」ように作られているのです。
でもいつの間にか本来の「出汁」を中華だし(顆粒)みたいな味だ!と言っている自分がいました。


あれ?反対だよね。


そう思ったとき、
​料理の基本といわれている「だし」が食材から離れてしまっていることに気がつき、改めて『何からできているか?』を意識するようになりました。
出汁に正解は・・・
​あると言えばあるし、ないと言えばない。

​あるとすれば「自分の好きな味」。

​本来、出汁そのものには味はついていません。
調味料を加えて(味をつけて)
​初めて「料理」になります。
この仕組みがわかると、料理が格段にうまくなります。
そして自分好みの味付けができるようになります!
「だしをとってご飯をつくると、簡単なのにとっても丁寧に暮らしているなって思えるんです。」

だしがわかると料理がわかり、
​生き方が変わる。
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​私を含め、だしを学んだ方が実感することです。
②和食の「だし」

​たくさんあるから、保存して使う
​​

​「だし」というと、かつお節や昆布、煮干しや乾し椎茸といっただし素材を思い浮かべるかと思います。

​海に囲まれ、山林に覆われた日本。
​豊富な海の幸、山の幸を1年中食べるために、「保存する」「食べる」工夫をするようになりました。

​もともとそこに「ある」ものを生かしきる。

​そしてそれがその地域の特産となり、文化となり、経済を作ってきました。

​だし素材もその一つ。

​今、地域がもつ「ある」を見直すことで、それぞれの地域が元気になると思います。

​だしを見直すことで、和食を日本を
​郷土料理を見直すことで、地域をもっと元気にしていきます。
③排出の「出し」
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​先ほど書いたように
​料理は食材と出汁と調味料で作ります。

​人が生きていくのに欠かせないお塩。
​そして​日本の発酵調味料、
​お味噌、お醤油、お酢、みりんやお酒は
​世界に誇る調味料。

味はもちろん、美容や健康を保つためにも
​取り入れたいですね。

​入れるのと同じくらい大事な「出す力」。

​食材や調味料のもつ力を活かしたレシピや調理法のご提案をいたします。