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ネガティブは昔から人間に備わった正常な反応、悪いことではない

「自分はなんてだめなんだ」
「自分のことが大嫌い」
「他人より優れている点を探そうとする、そして、そんな自分に幻滅してしまう」
誰しも一度はこんな気持ちになったことはあるのでは、さらに考え出したら止まらなくなりますよね

最近、「何をやってもダメだ」、と感じることが多くなってきた。コロナのせいばかりではないかもしれないけど、ネガティブ思考から抜け出せなくなると、感じている人は多いのではないのではないだろうか。

悩んでいるうちに、自分自身が次々とネガティブの感情を生み出して、それにうまく対処できず、さらにもんもんとするスパイラルに陥ってしまい、自らのネガティブ思考を強化してしまっている。

ネガティブ思考のスパイラルは、ハマってしまうと抜け出せなくなる。
「そんなことに悩んでいないで、楽しいこと考えた方がいい」と思うのだけど、なかなかそれができません。

ネガティブ思考は良くないのは分かっているが、それはあなたのせいじゃない。

まず知って欲しいのは、「自分はネガティブだから、幸せになれないんだ」と思わなくていい、
ネガティブ思考になるのは脳の仕組みだとまず理解してほしい。

私たちの脳はポジティブな出来事よりもネガティブなことに注目し、それについて考え続けてしまうようにできている。

その脳の仕組みは、私たちの祖先が野生に暮らして狩猟をしていた時に遡る
「あの場所には、危険な生物がいるので近づかないほうがよい」といった、危なくて怖い出来事をはっきり記憶して、生命を守るように進化した結果出来上がった反応

どこにいっても平気、気にしない、とアッケラカンのポジティブ人類だったら、今の人類は存在していない

そんな遺伝子を受け継いだ結果、ネガティブ思考になってしまいやすいのは人間として正常な反応と言えるし、ネガティブ思考になってしまうのは、自然のことなのです

ネガティブやポジティブというのは、基本的にものごとの捉え方のことです。
同じ出来事でも、それを否定的に捉えるのか、それとも肯定的に捉えるのかという違いです。つまりそれにどんな意味付けをするかという問題です

今、ポジティブとネガティブを比べたら「ポジティブのほうがいい」という世の中の風潮がありますが

でも、性格というものは価値判断の対象ではないと思います。つまり、「ポジティブのほうがいいとか」「ネガティブのほうは悪い」とか、「ポジティブなほうが価値がある」といったことは基本的にはありません。

たとえば、仕事で失敗したときに、あなたは落ち込む。逆にスパッとあきらめて気分を切り替えられる人もいる。そのことだけ見ると、「あきらめた人のほうがうまく人生を過ごしている」と思うかもしれない。

だけど、ネガティヴな人が落ち込んだあと、そこから「もっと真剣に仕事に取り組もう」と思ったり、あるいは自分に適した仕事を新しく探そうとする、ということもありうる。

あるいは、コロナウイルスでも、すごく神経質であることが自分を守ってくれたりすることもあるわけで「性格によしあしはない」と分かってもらえばいい。

ネガティブ思考は心配性、だから問題にもいち早く気がつくし、繊細に対処することも出来るのです。
考えてみれば、経営者にも多い気がするし、芸術家はまさにそうだし、文豪たちもネガティブな人が多い

逆にポジティブ思考の人は「楽観的」で「気にしない」それゆえ深く考えていないともいえる
「なぜ気が付かなかったのか?なぜ準備してこなかったのか?」と問いただしても、返ってくる答えは「なんとかなると思っていました。」気にしないことが全て悪いわけではありませんが、場合によっては自分にも周りにも問題を作る

このように、ネガティブなことは決して悪いことばかりではないのです。

いろいろ考えてもどちらがいい悪いではないのは分かるし、ネガティヴが持っているいいところもいろいろある。しかし、ネガティヴが心身ともに私たちに悪い影響を与えることはいろいろ証明されている

ネガティヴ、ポジティブの性格は遺伝によるもの、生まれ育ちに刷り込みで作られて、すぐには変えられない。でも、ネガティヴの人でもポジティブな考え方になることはできる

そして、ネガティブな人がポジティブな考え方をすることによって、ポジティブな人よりも強くなることができるのです。
 
というのも、ネガティブな人はなんでも対処する際に思慮深く考えることが多いので、同じ失敗を繰り返しづらいというメリットがあるからです。

ネガティブな考え方を受け入れるということは、ネガティブな感情を受け入れるということです。

悲しみ、怒り、妬み、といった、ネガティヴな感情を「悪いもの」として、自分の中でなかったことにしてしまわないで、まずは受け入れる

 自分がいま何を思っているのか、なんでそんな感情になっているのか、一度冷静に向き合ってみるといい。

ネガティブなことは、いちがいに悪いことではない。 

むしろ、ネガティブであることを受け入れ、自分の中でネガティブな感情に決着をつけることで、ポジティブな人よりも思慮深く、強く生きることができるはずです。
 
まずはじめにやるべきなのは、「自分はなんてダメなんだ」「自分のことは大嫌い」ではないと考えることです。そして自分のすべてを受け入れる、まずはそこからはじめましょうか。

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