哲学堂鍼灸院

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化学的に作られた『塩』の問題点とは?

こんにちは。
東京都中野区にある哲学堂鍼灸院 院長の井上です。

前回は、
化学的に作った醤油は、本来は醤油が出来るまでに1〜2年かかる所を、たったの『50日』で完成させるために、大豆の搾りかすを塩酸で煮てアミノ酸に分解し、色合いを調整するためにカラメル色素、本来の醤油では必要のない、保存料(安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル等)などの添加物を入れる必要があるということをお話ししました。

今回は、化学的に精製した『塩』についてお話ししたいと思います。

まずはじめに、
一番理想的な『塩』の作り方は何かというと、海水を塩田に引き込み、太陽熱と風の力で水分を蒸発させて結晶化させる方法です。この方法だと、いわゆる 塩 = Nacl 以外にも多くミネラル成分が含まれるために、体内の水分バランスを整え、神経伝達や筋肉の動きをスムーズにする効果もあります。更に、還元作用と呼ばれる、体内の細胞の酸化 (老化) を防ぐ働きもあります。

この天日干しの『塩』が完成するまでには、約2年の月日が必要な上に、気温が高くて湿度が低く、風が強く、雨が少ないという気候条件が必要になります。現在、この天日干しで『塩』を作っているのは、メキシコやオーストラリアが主要な生産国となっています。

ちなみに、
岩塩が出来る過程は、地殻変動で陸地に閉じ込められた海水が、長い年月をかけて蒸発、濃縮、結晶化して出来ます。

これらの理想的な塩に対して、化学的に作られる『塩』は何がちがうのでしょうか?

化学的な塩の作り方の代表的なものには、イオン膜立釜法と溶解立釜法があります。

イオン膜立釜法は、
イオン膜と呼ばれる膜に電気を流して海水を電気分解することで、塩 =Nacl の濃度を濃くした海水を作り出し、その濃い海水を立釜で煮て作ります。

溶解立釜法は、
海外から輸入した岩塩や天日干しの塩を水に溶かした後、濾過することで、塩 ~Nacl の純度の高い塩水を作り出し、立釜で煮て塩を結晶化させた後、抗凝固剤として炭酸マグネシウムを添加して作ります。

ちなみに、
イオン膜立釜法で作られた塩を『食塩』と呼び、溶解立釜法で作られた塩を『食卓塩』と呼びます。

どちらも、塩 = Nacl の含有量が99%となっており、その他のミネラル成分がほとんど含まれていない、純度の高い塩となります。

この化学的に作られた『塩』が出来るまでにかかる時間は、ほんの数日です!

それでは、
化学的に生成された『塩』は何で身体に悪いのでしょうか?

その答えは、
塩 = Nacl の純度が高過ぎるからです。

本来、地球上で生まれる塩は、岩塩や天日干しの塩で分かる通りに、Nacl が単体で存在する訳ではありません。

通常は、Nacl と他のミネラル成分が一体化した形で存在しています。

そのお陰で、
自然塩は身体に摂り入れても、Nacl 自体が他のミネラル成分から分離するのに時間を要するため、身体への吸収速度が緩やかに行われるし、体内のミネラルバランスを崩すこともありません。

しかし、
食塩や食卓塩などNacl の純度が高いものは、大量のNacl が一気に体内に入ってしまうために、急激に上がった塩分濃度を薄めようとして、大量の水分が血液中に流れ込むために血圧が急激に上昇したり、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めてしまいます。

また、
腎臓にも大きな負担をかけてしまい、慢性腎臓病や腎不全の原因となってしまいます。

以前のメルマガでお話ししたように、『食』の本来の意味は、地球の一部分を体内に取り入れて、地球との一体性を保つことが目的なので、地球上に存在している形を、人間が手を加えて変えてしまった食べ物を食べると地球との一体性が崩れはじめてしまうので、病気の原因を作り出してしまうのです。

Nacl 自体は身体に必要なものだけど、その純度が高すぎるために、身体にとっては有害に働いてしまうのです。

この食塩と自然塩との関係に似ているのが、昆布やなどトマトから抽出されるグルタミン酸と『味の素』などのうまみ調味料との関係です。

世間でよく討論されている、うま味調味料は、身体に良いのでしょうか? 悪いのでしょうか?


次回に続きます・・・


PS:世界で最も海洋汚染の少ない海、シャークベイ(オーストラリア)で天日干しされたお塩です。天日で2年半干すことで、血液を固めるとされるマグネシウム濃度を一定の基準値以下まで下げた自然海塩です。血圧が気になる方、赤ちゃんも、からだへの負担を気にせずに安心して摂取できます。

https://ec.tsuku2.jp/items/10988020127200?t=3&Ino=000020404200

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